五輪=IOC会長、「ソチは政治的利益を得る場ではない」
[ソチ(ロシア) 4日 ロイター] -国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は4日、ソチ冬季五輪について、純粋なスポーツイベントであり、政治的利益のために利用されるべきではないとの見解を示した。
会長は、ロシアで初めて開かれる冬季五輪への不参加を表明している各国首脳に言及し、一部の首脳は招かれてもいないと指摘。「受けてもいない招待を断ることで」、大義名分を守ろうとしている政治家がいると語った。
これまでにオランド仏大統領、キャメロン英首相、ガウク独大統領らが、理由を明らかにせず五輪への不参加を表明している。
また、米国はソチ大会代表団に元女子テニス選手ビリー・ジーン・キングら同性愛者3人を派遣する。オバマ大統領は参加しない。
ロシアは、人権問題や、最近成立した同性愛宣伝禁止法をめぐって批判を浴びている。
バッハ会長は「スポーツが発展と平和に貢献できるのは、政治的見解の相違を主張したり、政治的利益を得る機会として利用されない場合に限ることを理解している方々に感謝する」とし、「その他の政治指導者にはわれわれの責任とあなた方の責任が何であるか理解するよう求める」と述べた。
会長はこの日、ソチで講演し、聴衆にはロシアのプーチン大統領もいた。
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