2014年2月11日03時00分
1枚5万円の株券が550万円に――。幌延町が、同町の風力発電所を運営する第三セクター「幌延風力発電」の株を共同出資するJFEエンジニアリング(本社・東京)に売却することになった。売却額は出資額の110倍。町は思いがけない収入を、再生可能エネルギー施策の充実にあてるという。
「幌延風力発電」は資本金1千万円(200株)のうち同町が51%(102株)、JFEエンジニアリングが14%、伊藤忠商事が13%を出資して2000年に設立された。町内の日本海沿いに風車28基を立て、03年から発電している。年間発電量は約5千万キロワット時で、北電に売電し、12年度は約5億3700万円の売り上げがあった。
昨年夏、JFEエンジニアリングから「発電が軌道に乗り、直営事業としてやっていける見通しがついた」として株式買収の提案があり、売却を決めた。売却額は1株550万円で、町は株主総会招集請求権などに必要な3%(6株)を残し96株を総額5億2800万円で売る。
JFEエンジニアリングは「株価は今後見込める収益から換算した」と説明。同町は「課税収入もあり売る気はなかったが、大切に使いたい」と話している。
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