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» 2014年01月21日 08時43分 UPDATE

Samsung減益に揺れる韓国経済 財閥企業偏重のツケ重く (1/3)

韓国のGDPの約2割を占めるSamsungが2年ぶりに減益となり、韓国メディアは大騒ぎになっている。一企業の業績が国全体の経済を左右する“ゆがんだ状況”は是正されていない。

[産経新聞]
産経新聞

 韓国経済が揺れている。国内総生産(GDP)の約2割を占めるサムスン電子の連結営業利益(2013年10〜12月期)が2年ぶりに減益となったためだ。朴槿恵(パク・クネ)政権は発足以来、効果的な経済政策を打ち出せず、一企業の業績が国全体の経済を左右する“ゆがんだ状況”は是正されていない。巨大帝国サムスンの収益悪化で、韓国経済の崩壊が始まった。

韓国紙が大騒ぎするサムスン減益

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 サムスンが13年10〜12月連結決算を発表した翌日の1月8日。有力紙、朝鮮日報(電子版)のトップページの「主なトピックス」は20本の記事のうち8本までをサムスン関連が占めた。

 ◇「サムスン電子なき韓国経済」幕開けか

 ◇サムスン電子抜きでは立ち行かない韓国経済

 ◇【社説】「サムスン電子なき韓国経済」に備えよ

 ◇スマホ停滞と中国の追撃、サムスン電子の課題

 朝鮮日報だけでなく、他紙も同様に「サムスンの減益」のニュースを大きく伝え、まさに韓国メディアはハチの巣をつついたような大騒ぎとなった。

 サムスンの発表によると、本業のもうけを示す13年10〜12月期連結営業利益は前年同期比6%減の8兆3千億ウォン(約8100億円)とほぼ2年ぶりの減益。前年同期ではなく、前期(7〜9月)比は約18%減と大幅マイナスとなり、右肩上がり急伸してきたサムスンの成長に“黄信号”がともった。

 今回発表されたのは速報値で、部門別の内訳は1月下旬に公表されるが、減益の主な要因は営業利益の7割弱を占めるスマートフォン(高機能携帯電話)関連の不振とみられている。

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