記事
- 2014年02月11日 06:27
ジャーナリスト池上彰の凄さ(池上無双と言われる理由)
2/2
さらに、池上氏は、不用意な石原伸晃氏の「都の防災対策はガタガタ」という発言を見落とすことなく、その真意を追及した。
不用意な発言をしてその場しのぎのために、3・11が「想定外」だったと述べ、切り抜けようとしているが、そもそも、住宅密集地の問題は、「想定外」の地震に特有のものではない。阪神淡路大震災の時からずっと指摘されてきた問題である。
つまり、伸晃氏は、この鋭い指摘に、その場しのぎの詭弁ともいうべき内容でしか反論できなかったのである。
「ガタガタな防災対策」しかしてこなかった自民党が、何の反省もなく、無責任に「想定外」の震災のせいにしている姿を露呈させたのは、池上無双と称させる池上彰氏ならではのジャーナリズムスキルであろう。
池上氏の伝説はここでも終わらない。
ゲストで出演した松沢成文氏からもなかなか聞けない発言を引き出した。
また、細川元総理を支持していた円より子氏に対しても、「都知事選挙を脱原発に利用して違和感と指摘する声もあったがどう思うか」と問いただすと、円氏はその質問にまともには答えようとすらせずに、違和感はなかったと言わんばかりに必死に反論していたが、その姿は視聴者に、「真摯に批判的な声に耳を傾けることのできない、プライドの高い、融通のきかないおばさん」との印象を与えたのではなかろうか。
どの陣営に対しても、「批判的な声があることに対してどう思うか」という素朴な疑問をぶつけ、それに対する回答の仕方から、「政治家の力量」、「人となり」という生の事実を視聴者に見せてくれる池上彰さんの質問は、まさにジャーナリストというべき姿勢なのであって、選挙特番における池上氏は本当の意味でのジャーナリストが減っている日本の現状において、大変貴重な存在であると感じた。
そして、この番組の後、池上彰さんはTOKYO MXからテレビ東京に移動し、そのテレビ東京の冒頭で、昨日のブログ記事のような新都知事の敵前逃亡が報告されるのである。
ちなみに、この番組に出ていた石破氏は、のらりくらりと池上氏の切り込みを上手にかわしており、個人的にはあのしゃべり方などは好きではないが、それは別として、この点において、石破幹事長には、政治家としての安定感を感じた。
残念ながら、テレビ東京は、その報告のやりとりは、オン・デマンドで放送されているシーンからは削除されてしまっているため、ネットではそのやりとりを見ることはもうできない。
また、TOKYO MXも、昨日の夕方頃までは、この話題の選挙報道番組をYoutubeの公式チャンネルで公開中であったが、現在は残念ながら非公開になってしまったようである。
上記の池上氏と政治家とのやり取りについては、見逃した方も多いことを考慮し、かなり忠実に再現したつもりである。
今後も、選挙特番の度に、池上無双伝説が新たな1ページを刻み続けることを期待してやまない。
【関連記事】
・ジャーナリスト池上彰から敵前逃亡をした新都知事の情けなさ
(池上氏)石原氏の回答は、何ら、自民党が支援してきた知事が震災前も、震災後もずっと都知事であったにもかかわらず、「ガタガタ」と発言したことに対する答えにはなっていない。
今、石原さん、記者のインタビューに答えて、東京は防災対策がガタガタだとおっしゃいました。これまで自民党がずっと推薦してきた知事が東京都知事だったわけですよね。にもかかわらず、防災対策がガタガタということになりますと、過去の取り組みをかなり否定する発言になると思うのですがいかがですか。
(石原氏)
そういうことではなくて、やはり想定外の震災というものを私たちは3年前に体験しました。想定内の中では着実に防災対策を取り組んできましたけども、それよりも想定されないものが起こった時にも耐えうるものを作っていかなければならない。舛添候補がずっと言ってまいりましたが、やはり、火事が死傷者の最大の要因になる。しかし残念ながらそこの部分は、財産権の問題で、多くの方々が木造密集地、道路も本当に消防車も入ってくれないようなところに住んでいらっしゃる。こういう人たちにも万全の対策を取っていかなければ、大きな大きな災害になってしまう。(略)
不用意な発言をしてその場しのぎのために、3・11が「想定外」だったと述べ、切り抜けようとしているが、そもそも、住宅密集地の問題は、「想定外」の地震に特有のものではない。阪神淡路大震災の時からずっと指摘されてきた問題である。
つまり、伸晃氏は、この鋭い指摘に、その場しのぎの詭弁ともいうべき内容でしか反論できなかったのである。
「ガタガタな防災対策」しかしてこなかった自民党が、何の反省もなく、無責任に「想定外」の震災のせいにしている姿を露呈させたのは、池上無双と称させる池上彰氏ならではのジャーナリズムスキルであろう。
池上氏の伝説はここでも終わらない。
ゲストで出演した松沢成文氏からもなかなか聞けない発言を引き出した。
(池上氏)このように、鋭い質問でありながら、まろやかな口振りで、相手が安心して本音を言わせてしまうのは、やはり、池上彰さんならではのジャーナリストスキルである。
それにしましても、石原さんから出てくれと言われたから、じゃー出ようといったのに、石原さんご本人から、俺が出ると言われると、なんか梯子を外されたようなもんですよね。
(松沢氏)
まあ、でも、政治の世界はこうゆうことがあるもので、騙すほうも悪いけど、騙されるほうも悪いんですよね。
(池上氏)
騙されたんですか。
(松沢氏)
まあ、そういうことになったと思います。(以下、略)
また、細川元総理を支持していた円より子氏に対しても、「都知事選挙を脱原発に利用して違和感と指摘する声もあったがどう思うか」と問いただすと、円氏はその質問にまともには答えようとすらせずに、違和感はなかったと言わんばかりに必死に反論していたが、その姿は視聴者に、「真摯に批判的な声に耳を傾けることのできない、プライドの高い、融通のきかないおばさん」との印象を与えたのではなかろうか。
どの陣営に対しても、「批判的な声があることに対してどう思うか」という素朴な疑問をぶつけ、それに対する回答の仕方から、「政治家の力量」、「人となり」という生の事実を視聴者に見せてくれる池上彰さんの質問は、まさにジャーナリストというべき姿勢なのであって、選挙特番における池上氏は本当の意味でのジャーナリストが減っている日本の現状において、大変貴重な存在であると感じた。
そして、この番組の後、池上彰さんはTOKYO MXからテレビ東京に移動し、そのテレビ東京の冒頭で、昨日のブログ記事のような新都知事の敵前逃亡が報告されるのである。
ちなみに、この番組に出ていた石破氏は、のらりくらりと池上氏の切り込みを上手にかわしており、個人的にはあのしゃべり方などは好きではないが、それは別として、この点において、石破幹事長には、政治家としての安定感を感じた。
残念ながら、テレビ東京は、その報告のやりとりは、オン・デマンドで放送されているシーンからは削除されてしまっているため、ネットではそのやりとりを見ることはもうできない。
また、TOKYO MXも、昨日の夕方頃までは、この話題の選挙報道番組をYoutubeの公式チャンネルで公開中であったが、現在は残念ながら非公開になってしまったようである。
上記の池上氏と政治家とのやり取りについては、見逃した方も多いことを考慮し、かなり忠実に再現したつもりである。
今後も、選挙特番の度に、池上無双伝説が新たな1ページを刻み続けることを期待してやまない。
【関連記事】
・ジャーナリスト池上彰から敵前逃亡をした新都知事の情けなさ
FOLLOW US