2008-04-13
■第7回ライトノベル・フェスティバル(LNF)行ってきました
LNFことライトノベル・フェスティバルに参加しました。「狼と香辛料」作者の支倉凍砂氏のトークショーがあったので半分はそれが目的。だけどイベント自体もよく練られていてとても面白かったです。
支倉氏トークショーは「耳としっぽ」というテーマのもとインタビュー形式で行われました。聞き取れる範囲でメモってきたので、要約の抜粋を羅列してみます。どんな内容だったかなんとなく知りたい人はどうぞ。かっこ内がインタビュアーの言葉、それ以外が支倉氏の発言です。文字で端的に書くと無機質な感じがしますが、実際は笑いが絶えなく楽しいトークでした。
- (耳としっぽの優先順位は?)→「しっぽ→耳」の順。耳は形に差が無くバリエーションが無くなってきた。
- (ホロは好みのタイプ?)→たまに好きだが基本的にはちょっと。ロレンスとのいちゃいちゃを書くのは楽しい。
- (耳好きの原点は?)→『甲竜伝説ヴィルガスト』のリキュア。小2〜小3ぐらいの時に見てときめいた。
- 猫耳キャラはオマケみたいな扱いをされることが多いので、俺が書く、みたいな。
- (『狼と香辛料(以下"狼香")』の耳キャラが出てるのは?)→必然性はない。こじつけ。自分が好きなだけ。
- ケモノ耳の小説を書くのは初めてではない。二度目ぐらい。
- 狼香は、担当と審査員に「ケモノ耳の必然性がないので何とかして」と言われ、変身シーンを入れた。これが無かったら趣味に走っただけの小説になっていたかも。
- 獣キャラは、バカなことしても「ケモノだから」という感じで許されたりしてギャップが出しやすい。骨につられて走っても「ケモノだから」みたいな。ホロの食いしん坊キャラにもつながる。
- ケモノ耳によって分かっちゃう「隠しきれない感情」が好き。
- (ケモノ耳でもバニーガールはどう?)→セクシー系はちょっとピンと来ない。猫耳系のちっちゃい娘が好き。
- (最初に小説書いたのは?)→14歳の時。
- (どんな作品?)→中2にふさわしい、世界は滅亡気味で、ヒロインは薄幸の白髪美少女みたいな……
- 昔は漫画もちょっと描いていた。あまり上手くないので小説へ。
- (好きな漫画は?)→『うしおととら』。最後の場面が好き。
- 14歳から22歳まで投稿。しかし一度も一次選考通ったことない。狼香でいきなり受賞。
- (投稿していて止めちゃおうと思ったことは?)→自分にはそれしかできないから…
- (自分の作品は他に人に見せる?)→見せてない。自分のを見せたら相手のも見なきゃならないからそれがイヤ。
- アニメもあまり見ない。面白いのは分かるけど時間をとられるのがおっくううだから。
- (狼香は作品世界とキャラ、どっちが先にできた?)→描きながら考えていった。新キャラの設定もあまり最初に決めない。書き進めていくとキャラが動いていく。ホロも最初あんな性格とは分からなかった。
- (小説の資料はどんなものを?)→小説は既存の資料の順列組み合わせ。ファンタジー小説の資料になるようなものは読まないで、学術書に絞って読んでいた。ある種見栄もあった。「自分はこんな凄いの読んでるから…」。
- (アニメ化の話を聞いたときは?)→電撃文庫の忘年会で酔っている担当から聞いたのでその時は信じてなかった。絵コンテを見て実感が沸いた。
- 絵コンテは最初恥ずかしくて見られなかった。自分で書いたことを改めて見せられるから…
- (アニメの反応について)→アニメは自分の手を離れたもの。でも良い反応があると嬉しい。
- アニメ化について、細かいことは言わなかった。監督も耳としっぽは気にしていた。ロレンスがしっぽをなでるシーンは尺を長くとったり…
ここで「Cafe with Cat」の「狼と香辛料Cafe」レポ動画*1。
- 狼と香辛料Cafeは自分でも行ってみた。作者だと気づかれた。
- Cafeは良かった。コスプレ衣装が良かった。料理も美味しかった。
- (ネットゲームと狼香の共通点)→ネットゲームはROをやっていた。商人をやっていた。教科書的なマクロ経済の動きが出て面白い。
- 多いときは1日18時間やっていた。レアアイテムが出た夢を見て飛び起きて確認したら「無い!」みたいな。
- ロレンスとホロのやりとりは楽しんで書いている。ただいちゃいちゃしてくると腹が立つ。「こっちは締め切り近いのに…」みたいな。
- (海外のアニメ感想サイトで「なぜキスをしない?」みたいな意見がある)→自分も、あんななのに何もないのはおかしいとは思うが、そうじゃないと物語が終わってしまうので…
- (客観的に書いている?)→自分とは切り離して書いているつもりだけど、願望も入っているかも。
- 年齢が下の人は書くのが難しい。上の方が合理的に行動するから想像しやすい。
- ホロ視点で書かれた短編は厳しかった。ホロだけだと難しい。ロレンスが居ないと…
- (年下キャラのアマーティについて)→アマーティは話の合間にしか出ないから大丈夫だった。ちゃんと書いていたら人気にならなかったかも。
- アマーティの話は、書いているときはそうでもなかったけど、感想とかを読んで「救いが無かったな…」と。
- 感想サイトとかを見ていると、(読者のイメージは)「ホロにいじわるされて喜んでるなあ…」。
- アニメのホロはかわいい。アニメから入る人は感想違うかも。
- (次回作は?)→「世界は滅亡してて、白髪の美少女が…」に再チャレンジしたい。
- 狼香はもうクライマックス。もうすぐ終わる。あと5巻も出ないと思う。
- ハッピーエンド至上主義なのでハッピーエンドで終わる。具体的にどうなるかはまだ分からない。
- (次回作について)「SFだけは止めて」と言われている。
- 読んだら「支倉が書いた」と分かるようなものを書きたい。
繰り返しますが、抜粋の一部の要約で、これが全てではありません。また、メモの不十分などで微妙なニュアンスの違いがありかもしれませんのでそこの所は理解をお願いします。ただ少なくとも、言ってもいないことを書いている、ということは無いはずです。
それにしても、もう残りは数巻か…… なんか寂しいなあ。
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