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【緊急対談】細川護熙元首相×家入一真 「目指す東京の姿」

オルタナ 1月30日(木)12時44分配信

■2020年東京オリンピックについて

細川:オリンピックに関しては、気が重かったです。福島であれだけの事故があり、その処理がまだできていないので。
でも、決まってしまったからには仕方がありません。やるからには、2020年を目標として、原発を辞めて、自然と共生して復興した東京の姿を世界に見せたいですね。今、ヨーロッパの先進国では、次々に自然エネルギーに切り替えています。ドイツでもスペインでも、デンマークでも自然エネルギーで経済成長しています。

東京オリンピックでもバイオマス・地熱・火力・風力・太陽光を使い、原発のエネルギーを一切使わないで開催したい。

家入:ぼくは、オリンピックに対してあるアイデアを持っています。冗談のように言われますが、同時期に裏オリンピックを開催したら良いのではと思っています。

ぼくは、ずっとスポーツが苦手でした。体育の成績はずっと1で、いつも授業中にいじめられていた、苦い思い出あります。オリンピックはスポーツの祭典として素晴らしいのですが、スポーツができない人でも活躍できる祭典があっても良いと思います。

アニメや音楽など文化に特化したオリンピックです。世界中に、家から出られなくて、色々な思いを抱えている子がいるのは、日本だけの問題ではないはずです。セクシュアルマイノリティーや少数派、社会的弱者という社会から切り離された人たちを、東京は受け入れているということを世界に発信したいですね。

いつもスポーツができる人がリーダーになっている傾向にありますが、スポーツができなくても、リーダーとして活躍できるはずです。

細川:それは面白いですね。開催することは、十分可能だと思いますよ。私の家内は20年間ほど、知的障がい者が競い合うスポーツの祭典「スペシャルオリンピックス」のサポートをしています。実社会に居場所を持てない人たちをどうフォローしていくのか考えることには、すごく共感します。

■有権者へのメッセージ

家入:ポスターのキャッチコピーにもありますが、「東京をぼくらの街に」というメッセージを伝えたいです。政治を遠く感じてしまっている状況を変えていきたいです。

政治を政治家に任せておくのはもったいないこと。もっと身近に感じて、一人ひとりが関心を持ってほしい。それは小さな疑問で良くて、例えば、補修されている道路と、いつまでたっても補修されていない道路の違いは何かとか、なぜいじめられているのに学校に行かなくてはいけないのかなど。

そういった小さな社会の問いは政治とつながっています。そういう疑問から、行動を起こして、東京をみんなでつくっていく社会にしたいです。東京に住んでいながら、いつのまにか東京が遠くなっている気がします。

細川:これから日本の人口は減少していきます。100年後には4000万人となり、江戸時代の規模になります。そういう状況で、大量生産・消費は違うはずです。

価値観の転換が必要です。今度の都知事選は「価値観」が問われる選挙でしょう。これまで原発とプラスティックで成長してきましたが、これからは水と緑と風と太陽で成長していくべきです。

日本人が共生してきた自然をエネルギーに変えるときが来ました。ヨーロッパはどこも、そうして成長しています。日本も技術はあります。都知事選が、日本の文明を転換していく良いきっかけになるはずです。もちろん、よっぽどがんばらないと今の政府を変えることはできませんが。

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最終更新:1月30日(木)13時5分

オルタナ

 

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