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【競馬・ボート・競輪】[ボート]東海決戦とこなめの陣 「G1東海地区選手権」あす開幕2014年2月10日 紙面から 東海地区ボート王者を決する「G1第59回東海地区選手権」がとこなめボートで11日から16日まで開催される。愛知、三重、静岡の3地区から精鋭が集結して激しいV争いが繰り広げられる。愛知勢は昨年の賞金王決定戦で優勝、頂点を極めた池田浩二が総大将を務める。三重勢は安定感抜群の井口佳典がエースの貫禄を示す。静岡勢は上位拮抗(きっこう)だが、スタートの破壊力で菊地孝平が軍団の先頭を突っ走る。 休み明け初戦の蒲郡・中ス賞龍神杯を優勝して2014年も順調に滑り出した池田。舟足の仕上がりに納得できずに優勝戦を迎えたが、それでも他を寄せ付けず逃げ切ったところが頂点を極めた男の貫禄だ。 「優勝できてよかった。正直、エンジン自体の素性が悪かったので、蒲郡はしんどいこともあった。でも、優勝したことで、次も前向きにいけますからね」 昨年、総理杯でSG優勝を果たし、秋口まで賞金トップを独走していたが、そこからリズムを崩し、暮れの賞金王決定戦には、決して万全の状態で臨めたとは言えなかった。 しかし、池田が2013年を漢字一文字で“耐”と表現したように、調子の悪い時に耐えに耐え抜いた事が、賞金王決定戦で、一気に流れを引き寄せて優勝まで突っ走ったパワーに結び付いた。 蒲郡で凡エンジンに苦しみながら、技と底力で優勝を勝ち取った忍耐力が今年の池田の強さになる。2度目の賞金王の座について、池田はさらに王者としての進化を果たした。 とこなめは言うまでもなくホームプール。昨年6月のグラチャンで準優4着に敗れるまでは、10節連続ベスト6入り。そのうち5回優勝をものにしている、圧倒的な強さを誇る水面だ。 「とこなめでは、新春レースで杉山正樹選手が乗っていたエンジンを引きたいですね。そうすれば蒲郡のように苦労することもないかな」と話した池田。たとえ、杉山が乗っていた22号機を引けなくても、池田が地区選手権のシリーズリーダーであることに異論を挟む余地はない。 (外山謙一) ◆とこなめ大好き菊地攻める菊地孝平が「方向性は見えてきた」と手応えをつかんだ中で臨んだ周年記念・G1浜名湖賞。引いた平凡機に苦しめられたが、それでも準優勝戦には進出。地元戦で一応の責任は果たした。 「悪くても最低限の仕事はできましたね。前検の時は本当に駄目と思ったけど、それでもしのぐ走りはできたと思う」と菊地は振り返る。 納得できたわけではない。それでもリズムを崩すことはなかった。天才スターターの菊地が徐々にではあるが、本来の姿を取り戻している証拠だ。「調整の考え方を含めて今まで選手として培ってきたものが出せている自信はある」ときっぱり語る。 そんな中で迎える地区戦。とこなめは初めてG1を優勝(マーメイドグランプリ)した思い出のプール。もちろん相性は悪くない。 「何となくとこなめは好きですよ。エンジンが出るイメージはないけど、割と結果がいい」 自慢のスピードをフルに生かした速攻戦。それが菊地の持ち味だ。悪かったリズムはすでに修正した。あとは結果を望むだけ。とこなめで菊地が輝きを増す。 (大野英樹) ◆リズム上向き井口連覇狙う地区選連覇へ、三重のエース井口が今年初G1戦に万全の状態で登場する。「フライング休み明け後、戸田、津と走って感性的に慣れてきた。レース勘は大丈夫だったけど、ペラ調整の感覚ですね。とこなめへは自信を持って行ける。引いたエンジンに合わせてしっかり調整したい」と勝利への意欲を見せた。 直前の津で調整力を発揮して凡機をうまく仕上げて通算50回目の優勝を飾り、リズムも上々だ。「昨年は強い地元意識を持ち、狙ってとったタイトルだった。もちろん今回は連覇を狙う。東海は選手層が厚いから勝てば自信になる。地元愛知勢は気合が入っていると思うけど、最低でも優出という強い気持ちで行く」と自信をのぞかせる。 前回地区選はホーム開催で三重勢24大会ぶり、自身初の東海チャンプに輝いた。今回はアウェーの戦いになるが、とこなめは昨年6月のSGグラチャンで優出4着するなど近況実績十分。V争いに加わることと同時に“原点回帰”も図る。 「中堅になって怖いもの知らずみたいなレースができなくなった。守りに入り過ぎているのか、追う気持ちが弱くなっている。昔のような攻めの気持ちが必要だと思う。森(竜也)さんが1月末の宮島で6コースからまくって優勝したレースを見て、いい刺激を受けました。目が覚めました」 昨年は東海地区選に津、児島両周年とG13優勝の活躍などで年末の大一番に出場したがベスト6入りは逃した。「今年から制度が変わったけど獲得賞金18位を狙うのじゃなく、6位以上で賞金王へ行かなければと思っている。昨年は決定戦に小差で乗れず悔しかった。でもそれは努力が足りなかったことが最後に出たと受け止めている」。1走1走攻めの姿勢を崩さず、悔いの残らぬレースを心がける。もちろん東海地区選も結果にこだわる。 (横山佳彦)
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