19歳のときに広島市で被爆して亡くなった女学生、河本明子さんが愛用した「被爆ピアノ」のコンサートが9日、立命館大国際平和ミュージアム(北区)であった。

 立命館宇治高校の生徒でつくる「被爆ピアノコンサートin京都実行委員会」が、平和について考える機会を持ってもらいたいと、コンサートを企画した。実行委員長の堀池美里さん(17)は「被爆ピアノの音から、平和の大切さだけでなく、河本さんの『もっとピアノが弾きたかった』という思いを感じてほしい」と話す。

 河本さんの生い立ちなどを紹介するビデオ上映の後、コンサートが始まった。立命館宇治高校、京都堀川音楽高校、帝塚山高校の生徒9人が、被爆ピアノとバイオリン、フルートを演奏。桑田佳祐さんの「明日晴れるかな」や、生徒が原爆に対する思いを込めて作ったオリジナル曲などを、約100人の聴衆の前で披露した。(小川詩織)