選挙事務所で支持者やスタッフを前に敗戦の弁を語る宇都宮健児氏=9日午後、東京・新宿区四谷(野村成次撮影)

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選挙事務所で支持者やスタッフを前に敗戦の弁を語る宇都宮健児氏=9日午後、東京・新宿区四谷(野村成次撮影)

 東京都新宿区の選挙事務所でボランティアの支援者らに囲まれ、テレビの開票速報を見守った宇都宮健児氏。

 午後8時と同時に舛添要一氏の当選確実が伝えられると、支援者らから「えー」という悲鳴が上がり、宇都宮氏も腕組みをしたまま苦笑いを浮かべた。

 前回都知事選でも約96万票で次点だったが、宇都宮氏は「結果は非常に残念だが、前回以上にボランティアの運動が広がり、手応えもあった」と分析。積雪の影響などで低投票率となったことに、「不利に働いたかもしれない。14年間続いた石原・猪瀬都政を転換するべき選挙戦だったのに…」と悔やんだ。

 脱原発とともに、待機児童の解消など福祉政策を重点的に訴え、選挙事務所に集まった支援者の中には、乳児を抱いた母親の姿も見られた。

 宇都宮氏は「多くの都民に伝えるためには、もっと政策討論が必要だった。政策が支持されなかったわけではなく、都民に理解してもらえるまで訴えを届けられなかった。ボランティアのつながりを大切にし、市民運動を継続したい」と総括した。