腕組みをしながら舛添さん当確のニュースを聞く宇都宮さん(9日、新宿区で)

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腕組みをしながら舛添さん当確のニュースを聞く宇都宮さん(9日、新宿区で)

 「石原、猪瀬都政を転換する選挙だったのに残念」。

 細川さんと同じく脱原発を掲げて立候補し、共産、社民の両党が推薦していた前日本弁護士連合会長の宇都宮健児さん(67)。新宿区四谷の事務所で、投票終了直後に舛添さんの当選確実を報じるテレビを見ながらそう語った。

 宇都宮さんは2012年の前回都知事選にも出馬。石原慎太郎元知事(81)の後継として当選した猪瀬直樹前知事(67)に次ぐ約97万票を獲得した。その後も脱原発を目指す市民運動に加わり、昨年12月に猪瀬前知事が突然辞職した際には、「政策の議論を深めるべきだ」と、4日後にいち早く立候補を表明した。

 選挙戦では、「即原発ゼロ」の主張を前面に押し出す細川さんに対抗し、「生活者の目線」も強調した。都営住宅の新規建設や75歳以上の医療費無料化を公約に掲げるなど、福祉施策の充実も強く訴えたが、あと一歩及ばなかった。宇都宮さんは「前回と手応えが違ったのに、勝利できず大変残念。雪の影響もあり、投票率が低く、不利に働いた」と悔しさをにじませた。