2013年11月04日
GJアテンザ(XD)街乗りとSKY-MTの感触
まとめ
現行アテンザのXDは大きな不満もなく走りやすいクルマだが、クラッチとシフトフィール、ステアリングの軽さ、後姿のデザインに対する不満が気になる
以前からごく稀に、GHアテンザの発進時、1速にギアが入りにくい瞬間があった。シフト操作がぞんざいであったか、気のせいだろうと考えていたのだが、つい先日、全く入らない状況に陥い冷や汗をかいた(その後は大丈夫だった)。心配といえば心配なのでディーラーに相談すると、「確認したいので持ってきてや」となったのでホイホイ。
診断の空き時間に、よかったらに乗りませんかと現行アテンザのXD試乗を勧められた。そこは新型アクセラではないのかと思ったが、なんのことはない、新型アクセラは試乗に出ていて留守であった。SKY-MTに触れるチャンスであるから快諾。
なお、新型アクセラの試乗車のグレードは20Sとのことで、ハイブリッドグレードの試乗車は発売の11/21前後に配備される予定とのことであった。
現行アテンザは発売されて一年近く経ち、公道で目にする機会も多い。お、なにか格好いい対向車がいるな、と思ったら現行アテンザであったりする。スタイリングはやはり格好いいクルマだ。個人的に残念なの後姿で、ダサいとは言わないが、色気に欠けた力不足のデザインに感じる。
新型アクセラについているコマンダーコントロールは、現行アテンザには省略されて小物入れになっている(海外版にはついている)。ヒエラルキーから、アクセラにあってアテンザにないままにはしないだろうから、いずれマイチェンで装備される時がきそうだ。また、マツダはマイチェンでボディカラーの変更しばしば行うので、その際はチタニウムフラッシュマイカ(新型アクセラに設定あり)やGHアテンザにあったミッドナイトブロンズマイカの追加を期待したいところだ。落ち着きのある渋い色合いのカラーが似合うクルマだろうから。
クラッチは以前に試乗した時の記憶よりも軽い印象を受ける。4リッター相当のビッグ・トルクを誇るディーゼルエンジンと聞くと、いかにもクラッチが重たそうなものだが、そんなことは全くない(GHアテンザのクラッチの方が重い)。そしてシフトフィールも軽く感じる。SKY-MTは、シフトチェンジ時にドライバーにシフトゲートに吸い込まれるような感触を伝える設計にしていると謳われているが、「吸い込まれる」なる感触は正直、分からない。NCロードスターやGHアテンザのシフトフィールは比較すると重い。が、変速した時の節度というか「切り替わった」感は、SKY-MTに比べると乏しいような…うまく言えないが、そうした違いは分かる。もっと重いクラッチとシフトフィールのSKY-MTであれば、私の好みにシックリくるのだが、新型アテンザが目指すクルマの方向性とはマッチしないものとマツダが考え、軽めの味つけにしたのだろう。それはステアリングの操舵にも現れており、ハッキリと軽い仕上がりになっている(私はもっと重い方が好きだ)。
気のせいではないと思うが、50km/hで6速にいれてアクセルを離すとそのまま速度を落とさず走り続けた。すわオートクルーズになっているのかと焦ったが、それだけのトルクが低回転時に出ているということか。アクセルを離せば、即エンジンブレーキで減速するものだと認識しているだけに、なんとも奇妙な感覚だ。
土曜日夕方の混雑した市内での試乗であり、急加速急発進やコーナリングを楽しむものではなかったので、加速性能その他については特に記載できることはない。街乗りにはスペック的に持て余している感じが強いので、やはりこのクルマは長距離を楽にストレスなく速く安全に移動するGTカーとして捉えるのが合っている。そしてもし、その意図で購入を考えるなら、本当にビックリするぐらいできの良いSKY-Driveを選択する方が幸せな気がする。これは、クラッチとシフトフィールが軽いことに対する不満からくる意見ではなく、MTは、エンジンの非力さをギアリングでカバーする使い方がハッキリと楽しいからに他ならない。エンジンパワーが大きくなればなるほど、トランスミッションは機械制御(AT、DCT)の方でメリットが多くなる気がしているし、そのようなタイプのクルマのMTは、やはり好事家用の扱い(公道用よりもサーキット向け)を受ける点で答えが出ている。
なお、1速に入りにくい原因は現時点では分からず。再発が無く、再現性がないとなると原因追求はなかなか難しい。MTはアナログな機械だとはいえ、たまには機嫌が悪いときもあるってことかもしれない。
余談
マツダスピードアテンザは、どうやらXDが従来のマツダスピードのグレードに相当する位置づけにあるらしいので、残念ながら登場は期待しない方がよいだろう。そうなると、新型アクセラのマツダスピードアクセラもXDがあることから登場しないかもしれない。マツダ的には、新型アクセラのXDをゴルフGTIの位置づけに考えている可能性がある。このままでは変態ホットハッチ市場はルノー・メガーヌRSの独壇場となるおそれがある。ホンダは新型のシビックTYPE Rを出す予定らしい。RCZ Rも楽しみである。なので、新型アクセラも是非、変態ホットハッチ市場に殴り込みをかけてもらいたいものだ。
それは叶わずとも、レクサスLFAや新型NSXのような、会社を代表するスーパースポーツモデルとしてSKY-Rotaryを三基搭載したRX-9を発表して「どうだまいったか」をするつもりなのか。色々と空気読まないへそ曲がりなメーカーなので(褒め言葉)、NDの次にロータリーエンジン復活させるタイミングでトンデモナイことをやらかしてくれそうで期待している。
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