しかしそれは別として個の選挙での有権者の投票行動について、朝日新聞に何とも不思議な一文がありました。
若年層で細川氏を上回ったのが田母神俊雄氏で、特に20代では24%の票を集めた。一方、60代は7%、70歳以上は6%と低率だった。戦争を知らない世代に浸透したのは、ネットを上手に活用したことが要因だろう。
http://www.asahi.com/articles/ASG294JLLG29UZPS001.html
この文脈で読むと、田母神候補を応援したのは「戦争を知らない世代」と言う事になります。
しかし60代や70代の人達って戦争を知っているのですか?
実はワタシは数日前に誕生日を迎えて、目出度く還暦になったのですが、戦争は知りません。 今年還暦を迎える人間は昭和29年(1954年)生まれです。
終戦の年に生まれた人が69歳です。
終戦の年に10歳だった人が79歳です。
つまり70代でも戦争に関して正確な記憶のある人などいないのです。
ところが奇妙な事にこの人達に対して、20代の人々を「戦争を知らない世代」と書いているのです。
朝日の戦争の記憶ってホントに不思議ですね。
この奇妙な戦争の記憶は、実はこの数年で朝日新聞やその仲間達(今回都知事選で言えば細川・宇都宮の支持者達)の頭の中で出来上がったモノのようです。
この数年来彼等は、自分達が支持されなくなってきている理由を、戦争を知る世代が減って、戦争の悲惨さを知らない人が増えたからだと考えているようなのです。
そして日本人は戦争の悲惨さを忘れてはイケナイ、ちゃんと朝鮮人の強制連行とか、慰安婦の強制連行とかの記憶も忘れないで永遠に反省しなければイケナイと信じているようなのです。
何とも滑稽な記憶です。
慰安婦強制連行とか朝鮮人強制連行とかって90年代になってから、朝日新聞が捏造したものです。
それから首相の靖国参拝とか、戦後責任の蒸し返しとかも、同じころに朝日新聞が扇動して、政治問題化しました。
こんな事が出来たのは、90年代になって本当に戦争を知る世代、つまり戦前戦中成人していた人達が、全て現役を退き或は他界して、当時の記憶を知る人達の影響力が激減したからです。
朝日新聞で言えば、20代に従軍記者として実際に戦場を取材した人達が、この頃全員退職しました。
そこで戦後生まれの戦争を知らない子供達が、勝手に戦争の記憶を捏造し始めたのです。
現実に戦争を知る世代の多くは戦争に対して、ワタシ達戦後生まれの世代が学校やマスゴミで教わったような被害者意識は持っていません。
だからサンフランシスコ講和条約が締結されて日本が国家主権を取り戻すと直ぐに靖国神社も復活させたし、戦犯の名誉回復の国会決議もしたのです。
だからワタシの子供時代、昭和30年代には、祝祭日にはどの家も玄関に日の丸を掲げて居ました。
また当時の少年漫画では日本軍はヒーローでした。
日本が悪い国になり、日本軍が軍国主義の悪玉になったのは、60年代末頃からです。
この頃から軍国主義と言う言葉がやたらにマスゴミに出てきて、戦争漫画は消されました。
ゼロ戦はやと 1964年放映
それはワタシが小学生から中学生になる頃に起きた社会の変化でした。
一体この間に大人の世界で何が変わったのか?
ワタシは今もこれが良くわかりません。
しかしその後も社会はドンドン変わりました。
ワタシが高校生になった年、安田講堂事件が起きて、大学は学生運動の真っ盛りでした。
反戦平和運動が盛り上がり、知性と教養のある人間は愛国心などと言う物は口にするのも恥ずかしいと言うのが学生の一般認識になりました。
この頃大学生だった人達が、実は今60代、70代なのです。
おお、そうだ!!
ここまで書いてやっとわかった!!
つまりこの記事で朝日の言う「戦争を知らない世代」の戦争って、第二次世界大戦ではなかったのです。
この記事で朝日の言う戦争とは、学生がゲバ棒を振り回して、火炎瓶を投げて行う暴力デモや、或は過激派学生同士が殺しあう内ゲバの事だったのですね。
なるほどこれならわかります。
この世代(実はワタシもこの世代の尻尾の方ですが)が現役を退き、社会的な影響力を失えば、彼等が頭の中で妄想した第二次世界大戦の記憶?もまた消えて行くしかないのです。
だから田母神候補も善戦できたし、安倍さんの支持率も高止まりしているのです。