団体戦を控え、羽生結弦は公式練習で好調をアピールした(撮影・古厩正樹)【拡大】
決戦の舞台に足を踏み入れた。羽生が本番会場のアイスベルク・パレスで躍動した。フリーで演じる『ロミオとジュリエット』の曲を流し、サルコーとトーループの2種類の4回転ジャンプに成功。各国の国旗が天井につり下がる中、“世界一”の実力を誇示した。
「日本男子は強い。熾烈な争いの中で選ばれたことは誇らしい。チームに貢献したい」
会場には日本選手団の橋本聖子団長や、ロシアの名コーチ、タチアナ・タラソワ氏も駆けつけた。“VIP”の視線が注がれても、動じることが一切ない強心臓ぶりを発揮。練習後は日の丸のウエアを身にまとい、国を背負う覚悟をみせた。
団体戦で任されたSPには絶対的な自信を誇る。ゲイリー・ムーアの『パリの散歩道』は2季連続で使用する“勝負曲”だ。昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルでは99・84点の世界歴代最高得点をマークした。滑走順は最終の10番に決定。小林芳子監督からは「最大の自信を持っている。取れるところはポイントを取っておきたい」と期待された。