フィギュア

2014.2.9 08:36

真央、64・07点は今季ワースト それでも表現力磨き3位

特集:
浅田真央
女子SPでの浅田真央の演技=ソチのアイスベルク・パレス(撮影・大里直也)

女子SPでの浅田真央の演技=ソチのアイスベルク・パレス(撮影・大里直也)【拡大】

 フィギュアスケート団体の女子ショートプログラム(SP)で、浅田真央(23)=中京大=は冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の転倒が響き64・07点で3位。首位はユリア・リプニツカヤ(15)=ロシア、2位はカロリナ・コストナー(27)=イタリア=だった。日本は合計24点の4位で、上位5カ国で争われるフリー進出を果たした。

 この失敗を必ず糧にする。地元のリプニツカヤが72・90点の高得点をたたきだし、会場の興奮が収まらないなか、真央がソチ五輪の第一歩を踏み出した。公式練習では絶好調だったトリプルアクセルに失敗。ジャンプの基礎点は3・30点にとどまり、GOE(出来栄え点)は1・50点と大幅減点。ほろ苦い初戦となった。

 「思っている以上に緊張した。気持ちを落ち着かせられずスタートしてしまった。通常の状態に持っていけなかった」

 64・07点は今季ワースト。それでも3位につけたのは表現力を磨いてきたことが大きい。演技点は33・82点で、コストナーに次ぐ2位。リプニツカヤを0・31点上回り、ジャンプだけに頼らない進化をみせつけた。

 今後は五輪期間中の練習拠点にしたアルメニアに渡り、19日にSP、20日にフリーが行われる個人戦に備える。「時間はまだある。気持ちを切り替えてがんばりたい」。悲願の金メダルへ、団体の借りはシングルで返すしかない。