練習を切り上げ球場を引き揚げる阪神・西岡(棚橋慶太撮影)
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阪神の西岡剛内野手(29)が8日、右肘痛のためキャンプを一時離脱して緊急帰阪した。今後、関西の病院で精密検査を受ける予定で、再合流の時期などについては未定。キャンプ初日から力強いスイングを見せるなど、軽快な動きを見せていた男にまさかのアクシデントが襲った。
球団トレーナーと那覇空港の出発ロビーに現れた西岡。この状況が異常事態であることを如実に示していた。「自分の方から何もお話しできません」とだけ言い残し、機上の人に。
この日はアーリーワークを取りやめ、全体練習前に球場入り。ただアップには加わらず、権田トレーナー付き添いのもと、約1時間、ウエートルーム内で軽めに汗を流した。その後、グラウンドへと移動したはずだったが姿を見せず、投内連係中には和田監督の姿もグラウンドにはなかった。トレーナーを含めて今後の予定や方針などを話し合い、緊急帰阪が決まったもようだ。
和田監督は「右肘の方がね。関節炎で気になっている状態なので」と明かした。第2クール初日となった7日を全休した理由は体調不良と発表されていたが、一方で右肘の状態が思わしくなかったもよう。第1クール最終日の練習中に、右肘に違和感を覚えたという。10日にも関西の病院で精密検査を受け、診断結果をもとに治療方針や再合流の時期などについて決めることになりそうだ。
西岡は今年を「勝負の年」と位置づけ、キャンプでは第1クールから精力的な動きを見せていた。長打力アップを目指した打撃改造や、二塁守備でもキレのある動き。5日にランチ特打を行った際には「今までの自分の打球とは違う。ビックリした」と語るほど確かな手応えをつかんでいた。第2クールでは近年ではなかった特守、特打をするプランも立てていたが、指揮官は「今は無理をさせる時期じゃない」と慎重な姿勢を崩さなかった。
9年ぶりのリーグ制覇へ向け、西岡は1、3番など打線の核を打つキーマンの一人であり、ムードメーカーとしても貴重な存在。和田監督は「大幅に遅れることはない」との見通しを示したが、気になる離脱にかわりはない。
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