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アスベスト被害で賠償命令 大阪地裁2月7日 19時53分
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建設現場で電気の配線工事などをしていた作業員が、アスベストが原因のがんで死亡したことについて、遺族が会社が安全対策を怠ったとして賠償を求めた裁判で、大阪地方裁判所は、会社の責任を認め、およそ4400万円の賠償を命じました。
訴えていたのは、平成18年にアスベストが原因の中皮腫というがんで死亡した大阪・吹田市の志萓信義さん(当時59)の遺族です。志萓さんは、平成18年までのおよそ45年間、ビルや学校の建設現場で電気の配線工事などをしており、遺族は、元請けの電気設備工事会社「中央電設」が安全対策を怠ったとして、およそ7600万円の賠償を求めていました。
判決で、大阪地方裁判所の森木田邦裕裁判長は「志萓さんが働き始めた昭和37年ごろまでには、アスベストを含む粉じんが生命や身体に重大な障害を及ぼす危険性があることを会社は十分に認識できた。防じんマスクの着用やアスベストの危険性の教育など安全対策を十分に講じたとは認められない」などと指摘し、会社の責任を認め、およそ4400万円の賠償を命じました。
原告の弁護士によりますと、建設現場で働いていた作業員がアスベストが原因のがんで死亡したことについて、会社の責任を認めた判決は初めてだということです。
亡くなった志萓さん妻で、原告の和江さんは「勝てて本当によかったです。夫にいい報告ができます」と話していました。
一方、被告の中央電設は判決を不服として控訴しました。
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