清華大教授 「10年後、日本は二流国に転落」

清華大教授 「10年後、日本は二流国に転落」

【新刊】閻学通著、コ・サンヒ訳『2023年 世界史不変の法則』(文の壺社)

 「2023年、中国は国内総生産(GDP)の規模で米国を追い抜くだろう。中国は総合的な国力で米国と同等になるが、完全に追いつくことはできず、世界2強の構図を形成するだろう」

 中国を中心に、10年後の変化した国際情勢を展望した一冊。同書を執筆した中国・清華大学の閻学通教授は、習近平政権の外交政策決定プロセスにもかなりの影響力を有している国際政治学者だ。

 閻教授は、中国と米国の政治・経済・文化・軍事力など「総合国力」を分析し、10年後には両国が2強の構図を作ると予測した。ロシアが、旧ソ連時代に有していた世界的地位を取り戻すのは難しい。日本は、少子高齢化などの社会問題で二流国に転落し、地域大国の地位にとどまる。ドイツは欧州で最も強力な国に成長するが、世界の一極を占めるには至らない。

 粗略ではあるが、韓国に関する分析も興味深い。韓国は中国と米国の間で中立的立場を選択し、北朝鮮の核ミサイル実験などで10年以内に南北関係を正常化するのは困難との見方を示している。

 原題は『歴史的慣性』。中国が世界の中心に台頭するのは歴史の流れからみて当然の帰結、という著者の自負が読み取れる。376ページ、1万6000ウォン(約1520円)。

李漢洙(イ・ハンス)記者
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