東京都知事選で17日間の選挙戦の最終日となった8日、主な候補者は最後の訴えを繰り広げた。雪で真っ白となった街で声を張り上げたほか、街頭演説からインターネット中継に切り替える候補者もいた。▼1面参照

 宇都宮健児氏(67)は「悪天候であっても有権者に直接訴えたい」と、午前中は亀戸や築地などで街頭演説。「大型開発中心の都政から、福祉を充実させ都民の命を守る」と訴えた。

 午後は「有権者も外出できず家にいるのでは」と判断。街頭演説から支持者らとの討論会に切り替え、インターネットで中継した。ツイッターで寄せられた質問に対し、次々と回答。その後再び新宿駅西口に立ち、最後の訴えをした。

 ドクター・中松氏(85)は午後、陣営関係者に傘をさしてもらって街頭に立った。大雪になった夕方には、JR有楽町駅前で選挙カーの中から演説。通行人に手を振りながら「消費増税に向けて都税を減税する」と持論を訴えた。

 田母神俊雄氏(65)は新宿や渋谷などでマイクを握って支持を呼びかけたが、雪のため上野・アメ横での練り歩きは中止した。

 午後には告示日にも訪れた秋葉原を訪問。これまでスーツ姿で選挙活動をしていたが、この日はヘルメットに作業着という格好だった。悪天候を逆手に取り、「危機管理のプロ」を印象づける狙い。田母神氏は「官民が連携し、災害時にすぐに動ける体制をつくる」と力を込めた。

 舛添要一氏(65)は「選挙戦の集大成」として、東京を横断。高尾山登山口から始める予定は変更したが、午前中は多摩地域、午後は都心で訴えた。

 最後に街頭でマイクを握ったのは浅草・雷門前。支持者用に予約したバス23台が雪でキャンセルになったが、大勢が耳を傾けた。自民党の石破茂幹事長らが駆けつけるなか、舛添氏は「政府とスクラムを組み、東京から日本経済を軌道に乗せよう」と訴えた。

 細川護熙氏(76)は都心の繁華街を選挙カーで回った。銀座では傘をささずに帽子をかぶり、「日本が原発に寄りかかって衰退の道をたどるのか、自然エネルギーで経済の飛躍を遂げるのか、歴史的な戦いだ」と強調した。

 小泉純一郎元首相も「細川さんが知事になれば、必ず原発ゼロで東京五輪を成功させる」と支持を訴えた。俳優の菅原文太氏や、福島県南相馬市の桜井勝延市長も応援に駆けつけた。

 家入一真氏(35)は午後1時からJR渋谷駅前で街頭演説をし、「政治を僕ら若者の手に取り戻す」と呼び掛けた。

 ネット中心の選挙活動を展開してきたが、「最終日は街頭に立ち、若者の多い渋谷で直接訴える」(陣営幹部)と決めた。ネット関連会社元社長の堀江貴文氏らを招き、トークライブ形式の演説イベントを開催。夕方には予定を切り上げて、ネット上での活動に戻った。

 投開票日の9日、東京では早朝までの降雪が予想される。檜原村は、投票開始時間を午前7時から同9時に遅らせることを決めた。

 ■都知事選の候補者

ひめじけんじ  61 建物管理業

宇都宮健児   67 [元]日弁連会長

ドクター・中松 85 発明家

田母神俊雄   65 [元]航空幕僚長

鈴木達夫    73 弁護士

中川智晴    55 設計事務所代表

舛添要一    65 [元]厚生労働相

細川護熙    76 [元]首相

マック赤坂   65 スマイル党総裁

家入一真    35 ネット会社役員

内藤久遠    57 [元]陸上自衛隊員

金子博     84 ホテル業

五十嵐政一   82 社団法人理事長

酒向英一    64 [元]瀬戸市職員

松山親憲    72 警備員

根上隆     64 政治団体代表

(届け出順、年齢は投票日現在)