ちょっと変だよ、TBSと関口宏
WiLL 2月4日(火)20時48分配信 (有料記事)
一月十五日朝、広島県沖の瀬戸内海で、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と釣り船が衝突、釣り船の船長が死亡する事故が起きた。地上波テレビ各局はどう報じたか。
案の定、NHKは巧妙に世論を誘導した。当夜の「ニュースウオッチ9」が、「衝突事故が繰り返されるなかで起きた今回の事故」と報道。画面左上には「繰り返される衝突事故」の文字が……。これでは視聴者に先入観を与えかねない。ゲスト出演した専門家も危惧を抱いたのか、「通常、双方に責任がある」とコメントしたが、大越健介キャスターがこうぶち壊した。
「双方に責任があるとはいえ、これだけ巨大な艦船であり、見張りも配置されている『おおすみ』の側の責任が非常に大きいと思うんですが、『おおすみ』の問題があり得るとすれば、今後どういったことがポイントに?」
国際慣習法や条約、海上衝突予防法などを無視した断罪を加えたうえでの悪質な誘導質問である(主な責任の所在は艦船の大小ではなく、互いの位置関係などで決まる)。
同様に、テレビ朝日「報道ステーション」も惠村順一郎氏(朝日新聞論説委員)が関連法を無視し、こう断罪した。
「どちらに回避義務があったか、最終的には海難審判や刑事裁判で明らかになるんですけど、船の規模が『おおすみ』のほうが圧倒的に大きいですから、十分に警戒すべきだったというのは当然、(中略)(海自の見張りに)重大な見落としがあったと言わざるを得ない」
さらに、過去の事故で「海自の見張りの不備が指摘されている」と論じながらも、最終的には刑事裁判で過失が否定された経緯に言及しなかった。しかも、「特定秘密保護法で情報が出てこなくなることが心配」と総括する始末。そんな心配をする時間があるなら、せめて海上衝突予防法くらい読んでほしい。
本文:6,709文字
この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。
- 通常価格:
- 300円/月(初月無料)
- 会員価格会員価格:
- 200円/月(初月無料)
サービスの概要を必ずお読みいただき、同意の上、ご購入ください。
潮匡人
最終更新:2月6日(木)15時40分
読み込み中…