大雪:週末の足、終日混乱…転倒、けが人続出
毎日新聞 2014年02月08日 19時03分(最終更新 02月08日 22時34分)
週末の日本列島を襲った8日の大雪。東京都心では20年ぶりに積雪が20センチを超え、鉄道の運休や航空便の欠航が相次いだ。都内では悪天候の直撃を受けた受験生や旅行客らが、恨めしげにねずみ色の空を見上げる姿も。午後には関東の広い範囲で吹雪となり、毎日新聞のまとめによると、関東1都6県では転倒などで312人(8日午後9時現在)が負傷、骨折など重傷者も出た。
◇入試に影響、停電も
JR各社によると、東海道新幹線は始発から品川−新富士間などで速度を落として運行。8日午後4時40分現在、上下線計161本が最大2時間9分遅れ、約10万3000人に影響した。日中から夜にかけては、さいたま市の大宮駅、栃木県の那須塩原駅、福島県の新白河駅、東京駅でポイントに雪が詰まって切り替わらなくなるトラブルが相次ぎ、東北・上越・長野の各新幹線が一時運転を見合わせた。
在来線や私鉄も乱れ、東海道線や湘南新宿ラインなどにも運休や遅れが出た。小田急電鉄は特急ロマンスカーの運転を見合わせた。
空の便では、日本航空と全日本空輸の羽田空港発着便を中心に約580便が欠航し、約9万8000人に影響した。日航は機材繰りがつかないため9日の8便の欠航を決定。日本トランスオーシャン航空も同様に2便の欠航を決めた。
日本道路交通情報センターによると、高速道路の通行止めは、静岡県内の新東名全線や中央道の高井戸(東京都)−中津川(岐阜県)間をはじめ、埼玉、栃木、群馬、長野、山梨各県内のほぼ全線に及んだ。首都高も一部が雪のため閉鎖され、東京湾のレインボーブリッジ上下線も通行止めになった。
また、東京電力によると、雪で断線するなどして東京、千葉、神奈川、埼玉、茨城、静岡、山梨の各都県で約4万3000軒が停電した(午後7時半現在)。
一方、9日に入試を予定する私立大はホームページ(HP)で「時間に余裕を持って試験会場にお越しください」などと受験生に呼びかけた。試験開始時間の繰り下げを検討する大学もあり、HPや専用電話などで案内するとしている。【戸上文恵、山本浩資】