福井署と県警公安課は7日、インターネットの掲示板に男性を中傷する内容を書き込んだとして、名誉棄損の疑いで福井市明里町、右翼団体「創政会」構成員、無職宮崎昭(63)、あわら市大溝1丁目、会社員永井智己(ともみ)(45)、金沢市、飲食店員谷内正弘(56)の3容疑者を逮捕したと発表した。
同署によると永井容疑者は容疑を否認、宮崎容疑者は「書き込んだが名誉棄損に当たらない」と一部否認、谷内容疑者はほぼ認めている。これまでに同様の容疑で単独犯が逮捕されるケースはあったが、複数犯による組織的な犯行は珍しいという。
逮捕容疑は共謀し昨年6月から今月にかけ、インターネット掲示板に、同市内の40代男性について「いやしい品性」「人間性のかけらもない」「ごみ」などと中傷する内容の文章を数十件にわたり書き込んだ疑い。
昨年7月、被害者男性が告訴。同署などは6日、3容疑者を逮捕するとともに自宅などを家宅捜索し、パソコンや携帯電話、文書など約100点を押収した。
宮崎、谷内両容疑者の関係は分かっていないが、それぞれ永井容疑者と知人関係とみられる。3容疑者とも掲示板に書き込んでいたらしい。同署などは永井、宮崎両容疑者のいずれかが主導的役割を果たした可能性があるとみて追及するとともに、動機を解明する。
宮崎容疑者は昨年、県庁など公的機関に県内の会社などを中傷する文書を郵送しており、同署などは今回の容疑との関連を捜査している。