西日本と東日本の広い範囲で8日にかけて強風を伴った大雪の恐れがあるとして、気象庁は7日、注意を呼びかけた。平野部でもまとまった積雪になる見込みで、東京都心で8センチを記録するなどして、交通機関が各地で混乱した昨年1月14日の成人の日を上回る大雪になる可能性があるとみている。

 気象庁によると、雪は西日本で7日午後から、東日本で8日未明から降り、8日午後6時までの24時間降雪量はいずれも多い所で中国50センチ、関東甲信、近畿40センチ、東海、四国、九州北部30センチ、東北20センチと予想されている。関東では9日明け方まで断続的に降り続ける見込みだ。

 大雪は、前線を伴う低気圧が九州の南から発達しながら本州の南岸を北東に進むためで、8日にかけては太平洋側を中心に風も強まる。最大風速はいずれも陸上で関東甲信20メートル、東海18メートル、近畿15メートル、東北13メートルに達する見通しだ。

 知事選の投開票日が迫る東京都では、23区の24時間降雪量が15センチで、積雪が10センチを超える16年ぶりの大雪になる恐れもある。気象庁予報課の内田裕之・主任予報官は「暴風雪や高波のほか、都市部では路面の凍結や交通機関への大きな影響が予想される。外出は控えるなど、十分に注意してほしい」と呼びかけた。

 JR東日本は甲信地方を中心に特急58本を運休すると発表。日本航空は羽田発着便を中心に成田、大阪発着便で欠航が出る可能性があるという。全日空は8日朝までに判断する。

 8日は、早稲田大▽明治大▽立教大▽法政大▽上智大▽中央大▽日本大▽東洋大▽駒沢大などが入学試験を予定している。いずれも定刻通り試験をする予定だが、交通機関の遅れなどによっては開始時間を遅らせるという。

 中日本高速は8日午前1時から新東名高速の全線を通行止めにした。降雪が予想され、除雪作業を並走する東名高速に集中させるためだという。