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国際
【一筆多論】「慰安婦」像…歴史は事実をもって語らせよ 佐々木類
2014.2.8 08:00
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ロイス氏が事実に基づかずに韓国側におもねるのなら、外交委員長としての適性に疑問符がつく。
元慰安婦への謝罪と補償を日本政府に促した2007年の下院決議もロイス氏が発起人だ。カリフォルニア州の韓国系住民の多い17区が地盤で、中間選挙で苦戦が伝えられる日系のマイク・ホンダ氏もその一人だ。4日付でケリー国務長官宛てに書簡を出し、慰安婦問題に関する正式な謝罪を日本政府に促すよう求めている。
そのホンダ氏と、首都ワシントンの日本風居酒屋で偶然お会いしたことがある。大統領選を肴(さかな)に話は弾んだのだが、わたしが産経新聞記者であることを友人が明かして空気が一変した。弊紙がホンダ氏を批判してきたことをよくご存じだったのだろう。わたしが「軍の性奴隷なんていませんよ」と言うと、仏頂面で立ち去った。
バージニア州における日本海の呼称問題も、票目当てのパフォーマンスという点で同じ構図だ。州下院は、州の公立学校の教科書に韓国系住民が主張する「東海」と併記させる法案を可決した。
だが、ワシントン・ポスト紙は社説で、「歴史は、歴史家の優れた判断に任せるのが最適だ」と議会を批判した。安倍晋三首相の靖国参拝を「挑発的な行動」と批判してきただけに、歴史認識に関する日本海の呼称問題で、州議会を批判したのは注目に値する。
国によって歴史観は異なるものだ。日本からみると、韓国こそ歴史を歪曲(わいきょく)して反日宣伝に利用しているようにみえる。米議員には公平な視点を忘れないでほしい。(論説委員)
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