IMF、韓国に警告 ウォン安誘導への“闇介入”にダメ出し 中国リスクも指摘 (2/3ページ)

2014.02.07


昨年12月、IMFのラガルド専務理事(左)と会談した朴槿恵大統領。IMFの韓国経済への見方は厳しい(ロイター)【拡大】

 ちなみに韓国産業通商資源部が発表した昨年の外国人直接投資で、日本からの投資額は、円安ウォン高の影響もあって40・8%も減っている。

 IMFは韓国の国内要因についても「内需が比較的弱い」としたほか、「民間部門の大きな債務」「家計所得の伸びの弱さ」「高齢化」などのリスクを挙げている。

 そして報告書の後半部分は為替の問題について言及、「ウォンは実質実効為替レートで過小評価されている」と明言する。実質実効レートは通貨の総合的な価値を示すもので、2008年9月のリーマン・ショック以降、円高ウォン安状態が続いていた。昨年10月以降、アベノミクスによる円安で約5年ぶりに円がウォンを下回っているが、IMFでは、まだウォン高の余地があると判断したわけだ。

 複数のIMF幹部の見解として、「ウォン価格は市場で決定し、介入は最低限とすべきだ」「介入の透明性を高めることが、当局の為替政策の信頼性に反映される」とした。この表現を裏返せば、韓国が不透明な「覆面介入」を続けており、当局の信頼性が低いことを示している。

 さらに「外貨準備はすでに十分な水準で、さらに蓄積することを正当化しない」との意見も表明している。外貨準備は為替介入の際にウォンを売ってドルなどの外貨を買うことで増えるもので、「これ以上介入するな」というメッセージが読み取れる。

 

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