DNA鑑定の行程は、高度な知識と技術が必要だ。桜井さんは「まずDNAを抽出して、増幅させ、電気泳動で波長を読み取り、その波長を解析する」と順序を説明。そして「DNAを抽出する段階で欠落、異質が混入することがあり、1度の検査だけを行う『簡易検査』だと結果を間違えることもある。子供が母乳を飲んでいると母親のDNAが混じるし、食品も結果に影響する。きちんと調べたい人は『法的鑑定』がオススメ」と話す。
DNAの親子鑑定が増加する中で問題となっているのは、当事者が知らずに勝手に検査が行われるケース。特に親の都合に巻き込まれるのに、子供の意思確認は、軽視されていることがある。
経産省のガイドラインは、匿名検査の禁止や申込者以外の第三者の検査の禁止のほか、検査を行う人の同意などが盛り込まれているものの、「簡易検査では郵送で検査試料が送られてくるため、子供の同意が得られているのかまで分からないのが実情」(別の鑑定業者)という。
通常、2週間から4週間で父性確率が「0%」か「99・9%」の結果が渡されるというDNAの親子鑑定。
「うちは弁護士の紹介で来て真剣に悩んで検査する人がいるので、検査する半数ぐらいの方が『父性確率0%』の結果が出ている」と前出の桜井氏。
自分の子供と信じて育ててきた父親たちにとっては厳しすぎる現実も待っている。