いきなり大株主に浮上…謎のファンドに狙われた日本企業30社
2013年11月21日 掲載
(C)日刊ゲンダイ
「日本企業の大株主に、これまであまり知られていなかったファンドが名を連ね始めたのです」(証券アナリスト)
その名を「ザ・バンク・オブ・ニューヨーク・トリーティー・ジャスデック・アカウント」という。上場企業が開示する四半期報告書(中間期)で明らかになった。
「今月上旬に開示がスタートしたころは、どこにでもあるファンドのひとつだろうと思っていました。ところが開示数が増えるにつれ、怪しくなってきた。100社近くの大株主になっているのです」(市場関係者)
それも突然だ。例えば住友不動産では、今年3月末時点では大株主トップ10に入っていなかったが、9月末にいきなり3位に名を連ねた。野村HDも同様でランク外から4位に躍進である。
かつて米国に「バンク・オブ・ニューヨーク」という銀行は存在した。だが、07年に米メロンと合併し、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンとなっている。市場は「謎のファンドとは無関係」(金融関係者)という見方で一致している。