ヘディングシュートを決める闘莉王(左から2人目)=タイ・チェンマイで(布藤哲矢撮影)
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【チェンマイ(タイ)木村尚公】今季名古屋グランパスに新加入したMF枝村匠馬(27)とMFヘジス(24)のボランチ・コンビが存在感を増している。6日の紅白戦に、2人は主力組の守備的MFとしてフル出場。枝村は1アシストを記録するなど攻撃の起点として機能し、ヘジスも守りで見せ場をつくった。“エダヘジ”が今季のグランパスの武器になりそうだ。
プレースタイルが全く異なる2人のMFが極上のハーモニーを奏でる。守備力に秀でたヘジスが守りを固め、キープ力とパスセンスに優れる枝村が攻撃を組み立てる。枝村は「ヘジスは体が強い。2人でいい関係性を築ければ、ボクが上がって厚みのある攻撃ができる」と手応えを口にした。
守備的MFの2人が、紅白戦では2得点にからんだ。主力組の先制点はヘジスがFW玉田にプレッシャーをかけ奪ったところから生まれた。2点目はオーバーラップしたDF闘莉王と枝村のワンツーから、闘莉王が決めた。2人の長所が表れた。
「今のやり方(3バック)ではあのポジションが大事。やってくれそうな期待感はある」と語ったのはGK楢崎。グランパスには中村、田口、磯村と力のあるボランチがひしめいているが、現状では2人が一歩抜け出したようだ。
2人とも新天地に懸ける思いは熱い。枝村はオフの間にフットサルでコンディションを整えた。「遊びとトレーニングを兼ねて。開幕時にはチームの力になりたいですから」と語る。
ヘジスは異国への順応に力を注いでいる。「日本の選手はスピードも技術も優れている。それに慣れないといけない」。食事面で挑戦した納豆は「あれだけはダメ」と断念したようだが、ピッチ内外で貪欲だ。
西野監督は「ヘジスは着実に体が動いてきている。枝村はプレーメーカー(司令塔)になれる存在として期待している」。西野新体制を象徴する“エダヘジ”コンビ。開幕までにさらにパフォーマンスを高めていきそうだ。
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