亀田、日本ボクシングコミッション(JBC)に宣戦布告! 国際ボクシング連盟(IBF)世界スーパーフライ級王者亀田大毅が12月の王座統一戦で負けて王座を保持している問題で、亀田側代理人の北村晴男弁護士が6日、東京都内のジムで会見を開き、JBCが当ジムに国内興行ができなくなるような重大処分を下した場合、法廷闘争に踏み切ることを宣言した。JBCは7日の会見で亀田側への処分を発表するが、亀田VSJBCの場外乱闘は、泥仕合の様相だ。
昨年12月に行われた試合の前日計量で、世界ボクシング協会(WBA)王者のソリス(ベネズエラ)が体重超過で失格。その後のルールミーティングで、大毅が負けた場合のIBF王座について、JBCは「空位になると決まった」とし、亀田側は「IBF立会人がルールブックを配り、相手が体重超過の場合、王者は負けても王者のままであることが確認された」と主張。
北村弁護士は「JBC側は通訳なしで出席。ルールブックの内容や亀田ジムとIBF立会人のやりとりを把握していなかった可能性がある。囲み会見でIBF立会人が“負けたら空位”と誤った発言をしたのに、訂正する職責を怠ったJBC側には虚偽の供述をする動機が存在する可能性があった」と断じた。
亀田側のルールミーティング出席者は、嶋マネジャーら3人。その後の囲み会見でIBF立会人が、負けたら空位発言。ネット報道を見て、大毅やスタッフがブログで「負けたら空位」とコメント。この時点で興行主として、事実を確認、周知させる責務があったはずだが、嶋マネジャーらは試合準備で多忙を極め、新聞、テレビを見るヒマもなく、「王座問題」は亀田陣営でも話題にならずに試合当日を迎えたと苦しい弁明。嶋マネジャーは試合当日夜6時頃、大毅に「負けても王者のまま」を伝え、大毅敗戦後、「IBF王座は空位」のアナウンスに仰天。IBF立会人を控室に呼び、「王座保持会見」を開く運びとなったようだ。
「興行主は多忙。正確な情報をファンに伝えるべきだが、報道に接する機会がなかった。やるべきことを怠ったのでなく、できなかった。処分の対象にならない」と北村弁護士。JBCは亀田ジムを事実上の追放処分にする公算が大きいが「そうなれば、名誉毀損(きそん)、損害賠償を求める訴訟を起こし、正々堂々と戦う」とキッパリ。亀田VSJBCの不毛の戦いはドロドロの泥仕合になりそうだ。 (竹下陽二)
この記事を印刷する