STAP細胞 謎の解明に期待1月31日 4時47分
理化学研究所などのグループが作り出した新たな万能細胞=STAP細胞は、将来の再生医療への応用が期待される一方、なぜ弱酸性の刺激で万能性が獲得されるのかや、体の中ではこうした変化が起こらないメカニズムなど、さまざまな科学的な謎も浮かび上がっていて、今後、こうした謎の解明が生命科学の新たな発展につながると注目されています。
STAP細胞は、神戸市にある理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダーなどのグループが作製に成功したもので、マウスのリンパ球を30分ほど弱酸性の溶液に浸し培養したところ、体のさまざまな細胞になる万能性が確認されました。
STAP細胞は、外部からの刺激という極めて簡単な方法で作り出せることから生物学の常識を覆す画期的な成果とされていますが、どのような原理で万能性が獲得されるのかや、体の中ではこうした変化が起こらないメカニズムなど新たな科学的な謎も浮かび上がりました。
また、今回の研究は生まれて間もないマウスの細胞を中心に行われましたが、マウスの年齢が上がるとSTAP細胞のできる確率が下がることも確認されていて、なぜ年齢が影響を及ぼすのかといった謎も研究者の関心を集めています。
これについて、細胞をさまざまな組織に変化できる状態にする「初期化」の研究に取り組む多田高京都大学再生医科学研究所准教授は「この細胞は非常にインパクトがあると同時に研究者にたくさんの興味を与えてくれたのではないか。今後、多くの研究者が興味を持って研究していくだろう」と話しています。
また、小保方さんは「初期化を制御する原理の解明を将来的に目指していきたい。この原理を解明することで、細胞の状態を自在に操作できる技術ができるのではないか」と話しています。
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