往年の豪打がいよいよ見られるかもしれない。巨人の原辰徳監督(55)は5日、松井秀喜臨時コーチ(39)が6日からの宮崎キャンプ第2クールで、打席に立つ可能性があることを明かした。好天の条件付きではあるが、日米通算507本塁打の技術をG戦士の前で実演。スイングのお手本を示してもらおうというものだ。
「打席が見たいか…。そうか」。原監督は報道陣の質問にまんざらでもない表情を浮かべた。指揮官から事前に「自由にやっていい」と言われている松井コーチは、4日のブルペンでバットを持って菅野と相対したが、スイングはなし。しかし第2クールでは対決シーンが見られる予感。実戦を想定した練習が加わり、原監督は豪快な一振りを披露する段階にきたと判断したようだ。
3日の初ノックでは空振りあり失敗ありで、スタンドから「ゴロキング」とヤジられた松井コーチ。この轍(てつ)は踏ませたくない原監督は、解禁への条件についても設定済みだ。「天気のいい時だな。コンディションは考えないと。いい風が吹いているとか、環境というものがある」。思い描いているのは豪快なアーチ。後輩たちやファンが待ち望んでいるシーンだ。
一方、この日は表立って姿を見せなかった松井コーチも別の条件を自らに課している。「選手に言うだけ言って、自分のものをみせて『何だよ』ということになっても困るので、万全の準備をしてから」。
裏を返せば、自らがスイングに納得できる段階になればゴーサイン。果たして、バットを振る勇姿は見られるのか。第2クールも目を離せなくなってきた。 (川越亮太)
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