ポイント【3】総額の費用を明示してくれるか
はじめてホームページを作る方にとってわかりにくいのが、ホームページ制作にどれくらいの費用がかかるのか、という点です。
ホームページ作成会社のホームページをいくつか覗いてみるとわかるのですが、多くの業者の価格は、非常に細かく設定されていて、たとえばこんな感じです。
項目 | 料金 |
---|---|
写真加工 | 2,000円~ |
ページデザイン | 20,000円~ |
ページ制作 | 15,000円~ |
ロゴ制作 | 18,000円~ |
スクリプト設計 | 45,000円~ |
ディレクション | 50,000円~ |
専門用語のオンパレードですから、各項目が何を意味しているかちっともわからないと思います。またこの価格は「最低価格」ですから、これだけでは実際にいくらかかるのかもわかりません。
もともとこの業界は、請負型の受注制作だったので、かかっただけの費用を請求するというパターンが主流でした。
「デザインの検討に時間がかかったから、請求額は○○万円」
「取り込んだ商品画像が△△枚で、1枚▲▲円として全部で○○万円」
こんな感じで制作費用が請求されるのです。
イメージで言うと、一軒家を建てるときに、
「柱を△本、釘を□本、塗料が△リットルだったので、○○万円払ってください」
というような請求方法です。
ホームページ作成会社としては、かかった費用をすべて請求できるため非常に便利な方法なのですが、発注側から見ると一体いくら費用がかかるのかわかりません。請求書が送られてきて真っ青になる、というケースも少なくないのです。
ですから、ホームページ制作の申込みを行う前に、「総額でいくらかかるのか」について、きちんとした見積りをもらいましょう。
もちろん、あなたが作りたいホームページの規模や内容によって、制作費用は上下します。また業者としては、「やってみないといくらかかるかわからない」という側面が多いのは事実です。
でも契約を取り交わす前に、「総額でいくらかかるのか」をお互い合意しておかないと、あなたが一方的にリスクを被ることになります。
業者の制作スキルが低いために必要となった追加費用であろうが、本当は制作する必要がなかったページを作った費用であろうが、すべての費用があなたに請求されるのです。
ぜひ総額の制作費用を明示してくれる会社を選ぶようにしましょう。
ポイント【4】更新作業をふくめて制作の進め方を具体的に明示してくれるか
ホームページ制作を業者にお願いする場合、誰しもよくわからないのが、「どのようにホームページを作っていくのか」という点です。とくに、初めて作成を依頼する場合は、進め方のイメージがわかないと思います。
契約を取り交わす前に、先方のホームページ作成会社が具体的な作業の進め方を、お客さんの立場に立ってわかりやすく説明してくれるかどうかチェックしましょう。
親切な業者なら、サービスサイトやホームページ制作のパンフレットの中に、こうした部分が明記されていますし、営業マンに納得いくまで説明してもらうこともできるでしょう。
ホームページ制作の進め方が体系化されていない業者にかぎって、「お客さまのニーズに合わせて、臨機応変に対応します」というような説明をします。でもこのような進め方では、あとで思いもよらない費用が発生したり、全体のスケジュールが遅れがちです。
体系化されたホームページ制作プロセスを持っているかどうかが、優秀な業者であることの必須条件ですから、ぜひこの点についても確認しましょう。
またホームページというものは、作れば終わりという代物ではありません。ホームページを開設してからが勝負の始まりで、継続的なコンテンツの追加・修正が発生します。
実店舗でも、売れ筋商品の見直しや、季節に合わせたセール、あるいは店内レイアウトの定期的な見直しをすることと思います。
ホームページも同じです。最初に作ったコンテンツが大ヒットで、後は放っておいてもお客さんがどんどん買ってくれる、なんてことは100%ありません。
最初のコンテンツを元に、細かいチューニングを繰り返したり、提供商品の変更が不可欠。そしてそのためには、少なくとも月に一回程度は、ホームページコンテンツ(内容)の追加・修正が発生します。
ここで問題になるのが、こうしたホームページコンテンツの追加修正に対して、あなたとホームページ制作会社が事前にどこまで意識あわせができているか、という点です。この辺があやふやだと、ホームページの完成後にこんな会話が展開されます。
御社 | 「このホームページで、売上げはあがりますかね~」 |
---|---|
HP業者 | 「そんなのやってみないとわかりませんよ」 |
御社 | 「そりゃそうですけど・・・。ところで、ここはこうしてくれとお願いしたじゃないですか」 |
HP業者 | 「そんな話は聞いていませんよ」 |
御社 | 「それじゃ、せめてここだけは修正してくださいよ」 |
HP業者 | 「結構ですが、追加で1ページあたり3万円いただきます」 |
御社 | 「そんなにかかるの?。じゃあ、社員に修正させますから、修正方法を教えてください」 |
HP業者 | 「これは高度な技術を使っていますから、素人さんには修正できません。必ずうちを通して修正してください」 |
御社 | 「ええ~、じゃあ、ちょっとした修正のたびに何万円もかかるわけ?そんなにお金払ってられませんよ・・・」 |
こんな目に遭わないように、ホームページ制作を頼む前に、ホームページリリース後の追加・修正の役割分担とそのコストについても明確にしておきましょう。
以上、いろいろとお話ししてきましたが、多くの企業でホームページが役に立たない理由の一つが、ホームページ作成会社選びに失敗していることにあります。
オシャレなホームページをつくるのが専門の制作会社に、役立つホームページを依頼するのがそもそも間違いなのです。営業経験のないデザイナーに、売上アップにつながるホームページを依頼しても、それは無理というもの。
ですから、役に立つホームページを作りたいのなら、それができるホームページ作成会社を選びましょう。
ぜひここで述べたポイントを元に、あなたに役立つホームページを作れる会社を選んでいただければと思います。
また、電話営業してくる悪質なホームページ・リースには、決して引っかからないよう、どうか気をつけてください。