「怪談」
ある日、椿屋に若い夫婦が宿泊した。夫婦の4歳になる娘・真紀は、
人見知りで誰とも話そうとしないが、源には興味を示してじっと見つめている。
源は、真紀の視線に戸惑いながらも対応するが、真紀が自分の周辺を見つめていることに
気付き、不審に思うのだった。
その夜、源は露天風呂に入浴した真紀が川の向こうに人がいると口走ったことを知る。
真紀の両親は、娘が見たという人影を確認することができず、覗きではないかと女将に
真相を確かめていた。
夫婦から話を聞いた女将は、風呂の向こう側は急斜面で、とても人が入れる地形では
ないことを告げて夫婦を安心させるが、真紀が発した一言で顔色を変えた…。
源は、女将の異変に気付き事情を問うと、女将は椿屋に宿泊した日本画の巨匠が描いた
という絵画を見せてくれた。そこには、真紀の証言を裏付ける 恐ろしい“あるもの”が描かれていて…。
「カトリーヌ山岸」
秘境の温泉宿「椿屋」に社員旅行に来ていた会社の社長が、急遽ストリップショーを希望してきた。
早速、番頭の捨吉は元ストリッパーのトモヨに依頼した。トモヨは、ストリッパーを引退してこの地の廃屋で
一人暮らしする中年女だが、ステージに上がれば、美しい裸体を晒し、艶かしい踊りで客を魅了する、
プロのストリッパー“カトリーヌ山岸”に変貌する。ステージが始まると、団体客一行は、カトリーヌに魅了されていた。
特に、ストリップショーを依頼した社長の驚きようは尋常ではなくて…。
ショーが終わったトモヨは、捨吉から祝儀を渡される。その祝儀は、ショーを依頼した社長からで、
直接お礼も言いたいらしく部屋に来てほしいという。トモヨは、多額の祝儀から、社長が体の関係を求めていると思い
警戒する。意を決して部屋を訪れたトモヨは社長から思わぬことを告げられる…!!