2014年度版 注目の企業(秀文社(進学塾サイシン))
「手作りの価値観」を創造したい
秀文社(進学塾サイシン)・代表取締役社長 矢嶋亮一氏
海外事業も手がける埼玉県の超優良塾
矢嶋亮一 秀文社(進学塾サイシン) 代表取締役社長 |
秀文社(進学塾サイシン)は、1976年11月、小泉喜昭氏が埼玉進学スクールとして現在のさいたま市に創立した。その後順調に生徒数を増やして、1982年5月に現在の株式会社秀文社となり、1997年に塾名を進学塾サイシンに改めた。創立当初から経営基盤を堅固にしつつも、1988年にはシンガポール校で海外進出を果たし、1999年にはいち早く介護教育事業にも乗り出した。集団指導の進学塾サイシン・サイシンエクセル、個別指導塾パレット、バイリンガル幼児保育『Beans International Preschool』、さらに社会人教育部門として医療・介護系資格取得講座の運営なども行ってきた。なお2012年に、介護・保育事業部は学研ココファン・ココファンナーサリーに継承して運営されている。
社員の手作り教育を大事にする進学塾
秀文社の教育理念について矢嶋社長は「当社の教育理念は、自分で問題を解決できるよう、仮設思考力の高い子供を育てるような教育を目指しています。塾で知識や技能を詰め込むだけでは、本当の学力は身につきません」と語る。条件やスタイルが変化してもそれに対応できる思考力さえあれば、問題の解法につながる。これからの日本、さらには世界を見渡したとき、これまでの思考やメソッドでは対応できない課題や事柄が山積となっている。そんな時代に生きる子供たちには、多様な仮説の中から最適な解決法を見いだせる、そのような人材に育ってもらいたいと矢嶋社長は念じてやまないのだ。
「当塾では、塾としてありがちな、教え込む、詰め込む一方ではなく、自分で考える時間、問題を解く時間を十分に与え、生徒一人ひとりの、いわゆる地頭(じあたま)のポテンシャルを高めるような手作り指導を心がけています。そういった指導により、小中生の成績向上を目指したいと思っているのです」
1クラスは12名~15名の少人数クラスの授業であり、教師の目が一人ひとりに届きやすく、個別指導では得られない、競争心やチームとしての連帯感を養い、学習のモチベーションを高めることができる。
「手作りながら、自社作成の映像授業を無料で視聴でき、既習部分の復習や欠席時の補講に活用しています。さらには市進学院と連携することで、難関公立高校の合格実績伸長が期待できます。
また、基幹事業である中学部では、定期テスト対応に力を注いでいます。現在は2学期制、3学期制の中学校が混在し、テスト対策も昔に比べてやり難くなってきましたが、それでも授業後や土日を活用して、テスト前には中学校別の対策講座を可能な限り実施しています。また、小中学校の運動会(体育祭)や文化祭に講師が赴くようにしており、生徒たちからはもちろん、ご父母の方々からも喜びの声を頂いています」
シンガポールからバンコクへ、海外展開も新たなステージ
秀文社は、アジア各地で生活する日本人子女の教育にも力を入れている。
「シンガポールには金融や商社を中心に多くの日本企業が進出し、日本人学校に通う小中学生は1800名以上に上ります。当社は、繁華街のオーチャードと郊外のパンダンバレーに二教室を展開し、合計400名以上の小中高校生が学んでいます。講師は両校併せて11名が勤務し、日本国内の中学、高校、大学受験に実績を重ねる一方、現地の早稲田渋谷シンガポール校にも多くの合格者を輩出しています。(2012実績、25名合格)また今後は、インターナショナルスクールに通う日本人の生徒を対象に、英検1級やTOEICにも対応したコースにも力を入れてゆく予定です。
また2012年12月には、バンコク校が開校します。場所は日本人の方が多く住むスクムヴィット地区で、50坪、5教室、スタッフ4名でスタートします。バンコクの日本人学校は生徒数が世界一(2012年4月、2700名以上)であり、また、チャイナリスクを回避して今後もタイ国に進出する日本企業はさらに増加するとの見込みもあり、学習塾にとっても非常に有望な市場と考えています」
無借金経営を維持しつつ、さらなる校舎展開を計画中
矢嶋社長は「塾として、授業力、指導力、合格させる力を持った講師を育てていくことは当然ですが、更には交渉力、提案力、及び営業力の高い社員を育成していかねばならないと痛感しています」と語る。
つまり、対生徒だけでなく、保護者に対しても、自分たちをより信頼してもらうために、自分たちの方針や意図をしっかり理解してもらうために、真摯且つ自信を持ったお客様対応ができる力が不可欠と考えているのである。この点を強化していくことができれば、「縮小するマーケットと、それに相反する競合激化のなかであっても、さらに成長が期待できる」と矢嶋社長は考えているのだ。
「学研塾グループの中で存在感のある企業になるために、人材育成には今までにない努力を傾けてゆく決意です。人と話すことと人の面倒を見るのが好きな人、特に子供とのコミュニケーション能力がある程度高い人を優先的に採用しており、学力的なものは入社後の研修で補うようにしています」
2008年3月に提携した学研との相性はすこぶる良く、矢嶋社長は「ジェントルな会社」だと語る。
現在、秀文社は無借金経営であり、財務基盤に不安はない。今後は、社員一人ひとりの生産性を一層高め、よりチャレンジングな計画を掲げて持続的な成長を徹底追及してゆく方針だ。また、集団指導塾の部門では埼玉県での支持拡大を目指すとともに、個別指導塾部門では都内進出も狙っていく計画という。
- 矢嶋亮一(やじま・りょういち)
- 1958年、東京都生まれ。創価大学法学部卒。趣味は、カラオケ、博物館と美術館巡りで、特にレンブラントとフェルメールがお気に入りという。好きな本は、昭和史、特に太平洋戦争に関する書物。座右の銘は、山本五十六の「男の修行」という詩。
「苦しいこともあるだろう。言い度いこともあるだろう。不満なこともあるだろう。腹の立つこともあるだろう。泣き度いこともあるだろう。これらをじっとこらえてゆくのが男の修行である」(山本五十六の語録から)
塾 名 | 進学塾サイシン、サイシンエクセル |
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法人名 | 株式会社 秀文社 |
HP | http://saisinschool.sakura.ne.jp/ http://www.shubunsha.co.jp/ |
採用サイト | http://www.shubunsha.co.jp/recruit/ |
saiyo@shubunsha.co.jp | |
本社 | 〒337-0051 埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-32-10 TEL.048-680-5213 FAX.048-682-2303 |
代表者名 | 矢嶋 亮一(やじま りょういち) |
創業 | 1976年11月 |
法人設立 | 1982年5月 |
従業員(正社員) | 104名 |
資本金 | 8940万円 |
売上高 | 20億3600万円 |
事業内容 | 学習塾事業 |
事業所 | 埼玉県内56教室 |
職種 | 専任講師職 |
諸手当 | 通勤手当、深夜手当、時間外手当、正月特訓手当、特別講座手当等 |
初任給 | 20万8000円以上 |
賞与 | 年2回(夏冬) |
30歳モデル賃金 | 教室長32万円 |
勤務時間 | 14:00~22:30 |
休日休暇 | 週2日、GW、夏季休暇、秋季休暇、冬季休暇、年次有給休暇、産休・育児休業、介護休業、特別休暇等 |
福利厚生 | 財形貯蓄制度、リゾートマンション保有(水上・軽井沢・那須塩原・石打丸山・南熱海) |
教育制度 | 新入社員入社前研修、ビジネスマナー研修、教務・授業研修、生徒面談研修、窓口応対研修、アジテーション研修、生徒募集情宣研修、塾講師検定 他 ※入社前に実際の現場で経験が積める「インターンシップ制度」もあり |
女性待遇/女性の最高役職 | 教室長 4名在籍 |
採用実績と予定(大卒) | 12年入社予定 2名 13年採用予定 5名 |
採用実績校 | 東京、早稲田、慶応、立教、明治、法政、中央、東京理科、東京工業、日本、神奈川、埼玉、千葉、立命館、明治学院、大東文化、駒澤 他 |
新卒採用形態 | 専任講師職(正社員か契約社員) |
中途採用 | 通年採用 |
採用試験科目 | 英語と一般常識必須、数国の選択 |
資料請求先 | 株式会社秀文社人事部 |
採用担当部署/担当者 | 人事部 高橋浩司 TEL.048-682-6630 |
一言わが社自慢 | 単に授業するだけが、サイシンの教師ではありません。生徒の心をつかみ信頼を得て、志望校へ導くことは当たり前のことです。その上で何ができるのか、会社の中でどのポジションを目指すか。常にさらなる未来への目標、自立を意識させる役目がわれわれにはあります。社会人としての自覚を持って、自発的に学習するという気持ちがあれば、自分の考えで行動し、活躍する場がたくさんあります。弊社には、もっと大きなフィールドが社員全員に与えられるチャンスがあります。そんな「積極派人間」の集まる秀文社・進学塾サイシンだからこそ、未来を担う子供たちに人間教育ができるのです。今後も「人」と「人」とのかかわり合いを基本に見つめ、企業としての収益性・社会性・教育性を大切に将来の夢につながる事業を展開していきます。 |