法令違反が横行している日本の職場。めちゃくちゃな話です。

違法な過重労働浮き彫り パート残業月170時間、法軽視 - SankeiBiz(サンケイビズ)


「残業しないと事業が回らない」

この手のブラック企業の話をすると、経営者の側から「そんなこと言ったって、ある程度残業してもらわないと会社が成り立たない」「給料を上げたらやっていけない」的な言い訳が聞こえてきたりします。

何を言っているんですか、という感じです。定常的に社員に残業させないと事業が継続できないとしたら、純粋にその事業は失敗していることに気づくべきです。働く人を搾取してまでやるべき事業なんですか、それ。


経営者が「そんなこと言ったって、ある程度残業してもらわないと会社が成り立たない」というのはまだわかるんですが(いや、これも全然ダメなんですが)、手に負えないのは、労働者側が同様に「残業しないと事業が回らないんだよ」と、長時間残業やサービス残業をを肯定してしまうことです

広告代理店といえば長時間労働で有名ですが、そこで働く若手社員が、まさに「いやー、残業しないと仕事が回らなくて、仕方ないんだよハハハ」と、いささか自虐的に自己肯定していたことが、強く記憶に残っています。

そういう考えの社員が、オッサンになったときに部下に残業を強いるんでしょうね。「定時で帰れるほど会社は甘くない!」とか。残業が必要なのは単に自分が無能なだけなのに、それをいささかも顧みることをしない。うんざりしますね。


「残業しないと仕事が回らない」なんてのは、大前提として狂っているんです。いい加減このことを、常識にしましょうよ。

年間数日間だけ、一時的にそうならざるをえない、というならまだ理解できます。でもそれが常態化していたら、もう終わってます。そんな利益率が低い事業は、社会にとって害悪だと思ったほうがいいですよ。生産性が悪すぎます。残業を前提に仕事をするような無能な人たちが、こぞって「オレが社会を支えている」とビジネスパーソン面しているんだから、ぜんぜん笑えません。


…と、辛辣な意見を書きましたが、最後に多少擁護しておくと、働く人だれもが望んで残業している分には、とりあえず問題はないと思います。ぼくも労働時間はかなり長い方ですが、好きなことをしているので、別段辛くはありません(生産性の低さにはうんざりしますが)。個人事業や小規模のベンチャー、NPOなんかで「生きるように、遊ぶように働いている」のなら、残業が定常化しているのも、まぁ頷けます。

とはいえ、そういう組織だったとしても、規模が大きくなってきたり、社員のライフステージが変化してくると、問題が発生していきます。個人事業だろうがベンチャーだろうがNPOだろうが、「残業しないと事業が成り立たない」なんてフェーズは、早々に脱却すべきことであることに、変わりはありませんね。


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