――スケート人生を振り返ってどうか。
「一番楽しいのはリンクの上に立てること。ショーは特にそうだし、気持ちいい。今は試合も楽しみにしている。つらかったのは、複雑だけど(世界で)1位になったこと。気持ちの持っていき方が難しかった。チャンピオンになり、もちろん喜びもあるけど、よい演技を見てほしいのに、結果を見る方が大半だと思うので。自分が求めているものと違うなというのはあった」
「人生全体でいうと、幸せだと思えたのはスケートに出合えたことで、自分の人生の中ですごく大きな意味があった。つらかったのは、(幼いころに)父が事故で亡くなってしまったこと。急にいなくなっちゃったので。今いたらどんな会話をしているかなと思う。自分が弱くなったときに『力を貸してください』と空を見てしゃべりかけることもある」
■せっかくの全日本、納得できる演技を
――五輪代表選考会の全日本選手権が間近に迫っている。
「変なストレスとかプレッシャーとか全然なくて楽しみ。日本のトップスケーターたちと同じリンクに立てるのは素晴らしいことだと思う。そういう雰囲気の中で滑ることができるのはワクワク感というか。(競技をしていた)2年前はやっぱり緊張してピリピリしていたので、神経がとんがっていたけど、今はそんな感じはなくてちょっとリラックスしていて、毎試合毎試合すごく楽しみ。2年前は失敗する気がしなかった。今年はまたちょっと不安の方が大きいけど、せっかくここまで戻って全日本にも出させていただけるので結果がどうであれ納得できるようにしたい」
――演技を通して一番伝えたいことは。
「出産を経て思ったことしか言えないけど、(復活は)春先、夏は『無理だろう』という人が多かったと思う。『もう跳べないだろう』『4分間踊れないだろう』とか8割の方が多分そう思っていた。だけど、短期間で戻せる限界レベルまで自分はやってきた。やっぱり諦めずに自分の道を歩んでいけば、限界はあるかもしれないけど、無理なことはないと思う。ここまできちっと戻せたことは、胸を張ってもいいと思う」
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