防衛省:住重を処分 機関銃データ改ざんで

毎日新聞 2013年12月18日 22時22分

 自衛隊の機関銃納入を独占している住友重機械工業(東京都)が納品前の試験データを改ざんするなどしていたことが分かり、防衛省は18日、同社を5カ月間の指名停止処分にした。問題のある機関銃は少なくとも5350丁あるが、部隊でチェックしながら運用しているため、現場で支障が生じる可能性は低いという。同社で順次、自主改修を進める。

 問題が確認されたのは▽12.7ミリ重機関銃▽74式車載7.62ミリ機関銃▽5.56ミリ機関銃MINIMI。

 防衛省によると、同社は不合格項目があっても成績書に合格と記載。耐久射撃試験のデータを改ざんするなどしていた。問題の製品は古いものでは1974年から製造していたという。

 改ざんは、昨年判明した銃の納品を巡る過大請求を調べる過程で発覚。防衛省の要求性能を満たせず、慣行化していた。同省は約6200万円を損害賠償請求。来年度予算案の3機関銃購入費約20億円の計上を見送る。同社IR広報室は「再発防止策を策定し、防衛省に報告する」としている。【本多健】

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