猪瀬知事 議長に辞表提出12月19日 10時34分
東京都の猪瀬知事は、19日午前10時15分ごろ、都議会議長を訪れ、辞表を提出しました。
猪瀬知事は都知事選挙の告示日直前の去年11月、「徳洲会」グループから5000万円を受け取り、ことし9月に徳洲会が東京地検特捜部などの強制捜査を受けたあと、全額を返却していました。
猪瀬知事は「受け取った資金は個人的な借入金だ」と強調し、徳田毅衆議院議員から受け取った際書いたとされる借用書を公表するなどして、公職選挙法で報告が義務づけられる選挙のための資金ではなかったと繰り返し説明してきました。
これに対して都議会は、総務委員会で集中審議を行うなどして、受け取った資金への認識や返却するまでの経緯などについて猪瀬知事を追及してきましたが、「猪瀬知事の説明は二転三転し、信用できない」として、18日、この問題を調査する「百条委員会」を設置することを決めました。
また、都議会や都庁内からは、猪瀬知事の資金を巡る問題が長引けば都政が停滞し、オリンピックの開催準備やこれから本格化する新年度予算案の編成作業などに深刻な影響が出かねないと懸念する声が強まっています。
こうした状況を受け、猪瀬知事は午前10時15分ごろ、都議会の吉野利明議長を訪れ、辞表を提出しました。
NHKの取材に対して猪瀬知事は「私の問題で都政の停滞を招いた。オリンピックに向けた態勢などを立て直さないといけないと思って、職を辞することにした」としています。
後任を決める都知事選挙は、猪瀬知事から辞表が議長に提出され、選挙管理委員会に辞表が通知された翌日から50日以内に行われます。
東京都選挙管理委員会では委員会を開いて選挙日程を決めることにしていますが、今のところ東京都知事選挙は年が明けた来年1月16日告示、2月2日投票の日程か、1月23日告示、2月9日投票の日程で調整が進められていく見通しです。
また、都の幹部によりますと、猪瀬知事の辞意表明を受けて、今月24日にも都議会が臨時に招集され、猪瀬知事の辞職が正式に決まる見通しです。
これに伴って、都議会が18日に決めた百条委員会の設置は見送られる見通しです。
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