自民党の高村正彦副総裁は18日、医療法人「徳洲会」グループから5千万円を受け取っていた東京都の猪瀬直樹知事について、「都知事としての職務権限と関係する仕事をする人から5千万円の大金を受け取った。この外形的事実だけで、出処進退を決断するのに十分だ」と記者団に語り、辞任を促した。自民党幹部で猪瀬氏の辞任論を公言したのは初めて。

 高村氏は「職務権限と関係なく5千万円受け取っても不思議ではない特別な関係を説明できれば別だが、今までの説明からすれば、そうではないとはっきりしている」と述べ、猪瀬氏の説明は理解を得られないと指摘。「辞任の決断が遅れると、東京オリンピックの準備にも支障が出るし、都知事として招致に成功した大きな功績を台無しにすることになる」と強調した。