「2020work」がホントに面白かったのでもう一本。猪子さんの発言から引っ張ります。全文まとめも書いているので、関心がある方はこちらから。

#2020work 堀江貴文、城繁幸、仲暁子…そしてYOSHIKIも出演!「2020年の働く」を本気で考える : ihayato.書店


前の世代が持っていないスキルを身につける

話題は「日本の教育が、社会で役立つスキルを提供していない」という課題について。

猪子さん:
ある種のスキルの積み上げが、社会での接点をつくってくれると思っていて。たとえばプログラミングとか、クリエイティブであるちからとか。これは単なる積み上げ、鍛錬、教育、環境で、身に付いていくものなんです。

すっげー簡単なことをいうと、たとえば、日本でも世界でもプログラミングの技術があれば、遅刻しがちでもコミュニケーション取れなくても仕事はある。世界中で求められる。誰しもが、そういうスキルを身に付けることができる。


ぼくもまさにコミュ障なりにコンテンツで戦っている側なので、これは大変共感。他の人が求めるものを作れるようになれば、自然とコミュニティに入っていくことができます。ちなみに猪子さんは「朝起きるとか、メールの返事をするとか、電話を取るとか、ちょっと色々無理だった」そうです。だから友だちと一緒に会社を興した、と。

つづいて話題は「やりたいこと」と「教育」について。これ、金言なのでメモっておきましょう。

猪子さん:
やりたいことなんか見つかりませんよ。スキルを付けたら、そのうちに社会から求められていくようになって、やりたいことが見つかる。若い子に最新のスキルを教えれば、大人から「やってよ!」といわれる。たとえば…なんだろうなぁ、思い付かないや。

…うちの会社だとUnityとか使っている子がいると「いやー、Unityできんの!?」となる。彼がUnityが好きかは知らないけど、なんかつくったら褒められる。いきなり一番ですよ。Unityできる人が前の世代にないから。褒められるから、そのうちそれが好きになっていって、もっとスキル付けよう、といういい循環になる。

夢を教育によって見つけるというのではなく、単純に、必要とされるものを身につければいいんです。

本当はもっと学校が前の世代ができないようなスキルを身につけさせてあげればいいのに、古い世代のスキルを身につけて、古い世代と同じようになろうとしている。なんだお前そのプレゼン下手だなぁ、とオッサンにいわれてまた頑張る、とか。

子どもが生まれたばかりなので、この話は大変刺さります。そうですよねぇ、ぼくと同じスキルを身につけても、新しい時代には対応できないわけです。いっそ、娘にはぼくが理解できないスキルを身につけてもらうくらいがちょうどいいのでしょう。


構造的に難しいのは、教育を施すのは「古い世代の大人」であることです。ともすると、古い世代の大人たちは、「自分たちにとって正しかった教育」を、よかれと思って提供することになります。

が、新しい時代の子どもたちには、その教育の方向性が正しいとはかぎりません。場合によっては真逆に機能することもあるでしょう。教育のアウトプットが出るまでは時間が掛かりますから、「これは時代遅れだ」と気づいたときには、大体手遅れだったりします。

最近関心がある「オルタナティブ教育」は、比較的時代の流れを迅速に反映している教育方法だと思います(好きなことを徹底的に学ぶ!スタッフ、生徒、親が語る「サドベリー教育」のリアルな体験談まとめ)。残念ながら選択肢としてはまだ一般的ではないのですが…。公教育はホント、時代遅れになってますよね。


というわけで、ひじょうに面白いセッションでした。全文まとめも提供してますのでこちらもぜひ。ちょいちょい誤字脱字あると思いますが、ご容赦ください…。

#2020work 堀江貴文、城繁幸、仲暁子…そしてYOSHIKIも出演!「2020年の働く」を本気で考える : ihayato.書店