2013年12月18日23時34分
就任からちょうど1年。医療法人「徳洲会」グループから受け取った5千万円をめぐる疑惑の追及が続くなか、東京都の猪瀬直樹知事(67)が18日、辞任の意向を固めた。「個人の貸し借り」などと釈明を続けてきたが、二転三転する説明に批判が噴出。この日は新たな疑惑に一言も答えず、都庁を後にした。
この日朝、昨年11月に徳洲会の徳田虎雄・前理事長に面会した時、売却が決まった東京電力病院(新宿区)の取得を目指す考えを伝えられていたのに、都議会では「話題になっていない」と虚偽答弁していた疑惑が朝日新聞の報道で明らかになった。
午後0時半過ぎに登庁した猪瀬氏は正面玄関で多くの報道陣に囲まれた。だが、疑惑についての問いかけには一言も答えず、伏し目がちのまま無言で通り過ぎた。
その後も、都幹部らとの打ち合わせはすべてキャンセル。ある局長は「5千万円問題の後、多くの決裁が止まっている状況なのに、極めて異例だ」と驚く。
都幹部によると、猪瀬氏は事務方が用意した百条委員会に関する資料に目を通しながら、「どのような審議で進むのか」「どのような質問が想定されるのか」などと対策を練っていたという。別の幹部は「疲れていたが、辞任する様子はまったくなかった」と語る。
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