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【プロ野球】

マー君 米挑戦を直訴 楽天は態度保留

2013年12月18日 紙面から

球団側に 大リーグ移籍の希望を伝え、記者会見する楽天の田中=仙台市の球団事務所で

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 直球勝負の直訴だった。楽天の田中将大投手(25)が17日、仙台市内の球団事務所で立花陽三社長(42)と会談し、今オフのメジャー移籍希望を伝えた。ポスティングシステム(入札制度)に代わる日米間の移籍制度が同日に発効。楽天球団は態度を保留したが、田中が初めて公言した熱い思いは止められそうにない。

 立花社長との会談を終えた田中が、すっきりした表情で切り出した。「来シーズン、メジャーで挑戦させてほしいという希望を球団に伝えた」。歓喜の日本一から44日。抱き続けた希望をようやく公にできた。

 将来的なメジャー願望は昨オフに伝えていたものの、肝心のポスティングシステムが失効していた。日本野球機構(NPB)と米大リーグ機構(MLB)の交渉も、日本シリーズ後の合意寸前から二転三転し、新制度の成立まで大いにじらされた。

 田中は「僕がコントロールできるものじゃないので、すべて決まってからと思っていた」と振り返った。待つ身のつらさは「なかった」と話したが、毎日ほぼ同じ質問を繰り返す報道陣に、うんざりした様子で応対する日もあった。

 決意は揺らがなかった。この日の会談では立花社長の強い慰留を受けながら、自分の思いはハッキリと伝えた。「いろんなことを全部踏まえたうえで決めた。(今オフが)ベストのタイミングかなと思う」

 レギュラーシーズンで24勝1セーブの無敗伝説を打ち立て、球団初の日本一に大きく貢献。考え得る最高の成績を残し、日本球界でやり残したことはない。

 球団は今後、三木谷浩史オーナーも含め、内部で話し合って結論を出す。立花社長は「1つのオプション(選択)」と新制度を利用しない可能性も示唆したが、「彼もよく考えたうえでの決断だと思うので、真摯(しんし)に受け止める必要がある」と田中の熱意には押され気味だ。

 迷いは「ない」と言い切った田中。夢のメジャーのマウンドへ大きな一歩を踏み出した。 (小林孝一郎)

 

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