欧州債:スペイン債が下落-米緩和縮小めぐりFOMCに注目
12月17日(ブルームバーグ):17日の欧州債市場ではスペイン国債が下落。 米連邦公開市場委員会(FOMC)がこの日から2日間の日程で行う会合で、緩和縮小開始を決定するかが注目されている。
イタリア10年債は前日の続伸後はほぼ変わらず。この日発表された11月のユーロ圏インフレ率改定値は速報と同水準で、欧州中央銀行(ECB)が目安とする水準を10カ月連続で下回った。一方、ドイツ国債 は上昇。欧州経済研究センター(ZEW)が発表した12月の独景況感指数は7年ぶり高水準に達したものの、相場への影響は軽微だった。
ジェフリーズ・インターナショナル(ロンドン)の欧州担当シニアエコノミスト、マーシェル・アレクサンドロビッチ氏は「現時点で注目が集まっているのは欧州のデータというよりもむしろ、FOMCの明日の決定だ」と述べた上で、「ZEWのデータは力強く、ドイツと同国以外のユーロ圏との間で差異が広がっている状況を示唆した」と語った。
ロンドン時間午後4時33分現在、スペイン10年債 利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.10%。同国債(表面利率4.4%、2023年10月償還)価格は0.18下げ102.445となった。同年限のイタリア国債利回りはほぼ変わらずの4.05%。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した11月のユーロ圏消費者物価指数(改定値)は前年同月比0.9%上昇となった。インフレ率は4年ぶり低水準となった10月(0.7%)を上回った。
ZEWがまとめた12月のドイツの期待指数 は62.0と、前月の54.6から上昇し、2006年4月以来の高水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト35人の調査中央値では55.0が見込まれていた。同指数は向こう6カ月の見通しを示す。
ドイツ10年債利回りは1bp低下し1.82%。6日には1.89%と、10月17日以来の高水準となった。2年債利回りは2bp下げ0.23%。一時は0.264%まで上げ、13日に付けた9月11日以降の最高に並んだ。
英国債相場は前日からほぼ変わらずで、10年債利回りは2.88%。6日には9月18日以来の高水準となる2.98%に達した。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格は94.695。
原題:Spain’s Bonds Decline Before Fed Meeting; German BundsAdvance(抜粋)Pound Weakens for Fifth Day Against Dollar After Inflation Slows(抜粋)
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更新日時: 2013/12/18 03:36 JST