ＡＫＢ４８、３・２９国立単独ライブ　第３回紅白でサプライズ発表

　人気アイドルグループ「ＡＫＢ４８」が、来年３月２９日に東京・国立競技場で単独コンサートを開催することが決定した。１７日、東京・水道橋の東京ドームシティホールで開かれたライブイベント「第３回ＡＫＢ４８紅白対抗歌合戦」の終了間際、スクリーンにメンバーにもサプライズで電撃発表された。

　国立競技場でのコンサート開催は、ＳＭＡＰ、ＤＲＥＡＭＳ　ＣＯＭＥ　ＴＲＵＥ、嵐、ラルク・アン・シエルに次いで５組目で、女性アイドルグループは初。２０２０年の東京五輪開催に伴い、来夏に改装工事が始まる予定で、同所でのラストコンサートになる可能性もありそうだ。

　「国立やで！！　正直、ずっと単独（コンサート）やりたかったんです！！」。総監督の高橋みなみ（２２）は思わず涙ぐんだ。

　ここ数年は、姉妹グループも著しく成長し、ＮＭＢ４８は今年１０月に大阪城ホールで単独ライブを成功させた。ＳＫＥ４８も来年２月にナゴヤドーム公演が決まっている。

　その一方で“長女”のＡＫＢ４８は、今年４月に日本武道館で５年ぶりに単独コンサートを開催したのみ。それは、スタッフがＡＫＢにふさわしい巨大会場を探してきたが、うまく見つからなかったためだった。

　高橋は「姉妹グループが活躍して大きな会場を埋められるようになってきたのに、自分たちは何で埋められない（コンサートがない）のかなと思ってました」と心境を吐露。そして「長い間、お待たせしました。素直に言わせてください。めっちゃうれしい！！」と喜びを爆発させた。

　また、姉妹グループにも朗報が飛び込んだ。さいたま市のさいたまスーパーアリーナで開催される「ＡＫＢ４８リクエストアワーセットリスト２００」の１００位から１位までの発表が行われる来年４月６日に先立ち、同４日にＳＫＥ４８、５日の昼にＨＫＴ４８、夜にＮＭＢ４８の単独コンサートが決まった。

　２０１１年から３年連続の開催となるＡＫＢ紅白。これまでの勝敗はともに１勝１敗で、今年は渡辺麻友（１９）率いる紅組が６２人、横山由依（２１）がキャプテンの白組が６５人、合わせて１２７人が出場した。

　メンバーのソロ曲やユニット曲を別のメンバーが歌ったり、ピアノなどの特技を披露するなど団体戦あり、個人戦ありの夢の祭典。紅組の松井珠理奈（１６）は「紅組だけに、勝たなきゃアカん！！」と得意のダジャレで士気を高めた。

　ゲストを迎えたこの日限りのスペシャルコラボレーションも実現。テレビ番組で女優・剛力彩芽（２１）の歌手デビュー曲「友達より大事な人」の振り付け「プロペラダンス」をマネし、大反響となった紅組の峯岸みなみ（２１）は、剛力の本物のバックダンサーを引き連れ、同曲をノリノリで披露した。

　圧巻は、珠理奈がＧＳ（グループサウンド）を基調としたシングル曲「ハート・エレキ」を歌った場面だ。ギターに野村義男（４９）、ベースに元ＪＵＤＹ　ＡＮＤ　ＭＡＲＹの恩田快人（５０）、ドラムスに元ＴＨＥ　ＹＥＬＬＯＷ　ＭＯＮＫＥＹの菊地英二（４６）ら超豪華メンバーが集結。珠理奈は、ものもらいの影響で眼帯をしていたが、お構いなしとばかりに、元気いっぱいステージを駆け回った。

　最終審査の結果、白組が２年ぶりに勝利した。

　この日、来季大リーグ移籍希望を表明したプロ野球・楽天の田中将大投手（２５）が、審査員の一人として来場し、メンバーとファンを驚かせた。

　田中投手は公演前に、各チームのキャプテンが客席にゴムボールを投げる「始球式」にも参加。これがメジャー移籍希望を表明後の“初投げ”となった。アイドル好きとして知られており、司会者から「ＡＫＢ４８はナンバーワンですよね？」と問われると一瞬、間を置いて「…はい、そうですね」と回答。だが、ＡＫＢのメンバーが「ももいろクローバー…」と叫ぶと、思わず「Ｚ！！」と気持ちよさそうにポーズを決めてしまった。