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皇居宮殿内を初めて一般公開へ
12月16日 19時13分

皇居宮殿内を初めて一般公開へ
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天皇陛下が80歳、傘寿になられるのを記念して、宮内庁が来年、皇居宮殿の中を初めて一般公開する方針を固めたことが分かりました。

天皇陛下は、今月23日に80歳、傘寿の誕生日を迎えられます。
関係者によりますと、これを記念して、宮内庁は来年、一般から公募した人たちを対象に皇居宮殿の中の特別参観を初めて実施する方針を固めました。
特別参観は、来年の5月と10月に一度ずつ、宮殿行事のない土曜から日曜にかけて行われ、このうち5月は24日と25日に実施される予定です。
参加できるのは、1回につき50人程度で、一日3回行われるということです。
参加者は、国賓をもてなすための宮中晩さん会が開かれる「豊明殿」のほか、一般参賀で天皇陛下や皇族方が立たれるベランダや拝謁などの公式行事に使われる部屋がある「長和殿」の中に入って、宮内庁の職員から部屋ごとに行われる儀式や行事について説明を受けます。
また、宮殿の中で最も格式が高く、天皇の即位の儀式や総理大臣の親任式などが行われる「正殿松の間」など、重要な儀式や行事に使われる正殿にある部屋も廊下から見学できるということです。
現在の宮殿は、国の公的な儀式や宮中行事を行う場として、第二次世界大戦の空襲で焼失した前の宮殿の代わりに建設され昭和43年に完成しました。
これまで一般の人たちは、一般参賀や一般参観で宮殿前の庭までは入ることができましたが、宮殿の中は行事で招かれた人などのほかは入ることができませんでした。
特別参観の申し込み方法は、来年2月に、宮内庁のホームページに掲載される予定です。
宮内庁は希望者が多ければ参観を継続的に実施するかどうか改めて検討することになるものとみられます。

皇居宮殿とは

宮殿は、重要な儀式や行事に使われる「正殿」(せいでん)を中心に7棟(とう)の建物が回廊や廊下で結ばれています。
このうち、「正殿松の間」は、正殿の中でも最も格式が高い部屋で、天皇の即位の儀式や総理大臣の親任式などが行われます。
先月3日には、俳優の高倉健さんらが受章した文化勲章の親授式も行われました。
北側にある「豊明殿」(ほうめいでん)は広さ280坪の宮殿で最も広い部屋で、32基のクリスタルガラス製のシャンデリアに彩られ、国賓をもてなすための宮中晩さん会などが開かれます。
今月死去した南アフリカのマンデラ元大統領も、平成7年に晩さん会に招かれました。
「長和殿」(ちょうわでん)は、宮殿の玄関口に当たる建物で、外国の賓客をもてなすホールや、拝謁などの公式行事に使われる部屋があります。
新年と天皇誕生日の一般参賀や国賓の歓迎式典が行われる4500坪の前庭に面し、一般参賀で天皇陛下や皇族方が立たれる長さおよそ100メートルのベランダもあります。
宮殿には、このほか、天皇陛下が執務に当たられる「表御座所」(おもてござしょ)や、賓客をもてなすための昼食会や茶会などが開かれる「連翠」(れんすい)などもありますが、今回は公開の対象にはなりません。

開かれる皇居

一般の人たちの皇居への立ち入りは、戦後、徐々に認められるようになりました。
終戦の年の昭和20年12月、空襲による焼け跡の整理をきっかけに、一般のボランティアが皇居内で清掃作業などに当たる「勤労奉仕」が始まりました。
3年後の昭和23年には、新年と天皇誕生日の「一般参賀」が始まり、昭和29年からは、宮殿や宮内庁の周りを見学する「一般参観」も行われています。
一方、今の宮殿が完成した昭和43年には、旧江戸城の本丸跡などを皇居の附属庭園として整備した「東御苑」の公開が始まりました。
そして、平成19年からは、都心に貴重な自然を残す「吹上御苑」も、春と秋に自然観察会の形で一般公開されるようになりました。

皇居の見学

115万平方メートル余りの広大な皇居。
このうち「東御苑」は、年末年始や月曜と金曜を除く毎日、一般に公開されていて、誰もが気軽に訪れることができます。
また、宮内庁の庁舎や宮殿の前を通って二重橋に至る範囲は、事前に予約すれば「一般参観」で見学できます。
このほか、公募で選ばれた人たちを対象にした自然観察会では、両陛下のお住まいもある「吹上御苑」の北側を見学することができます。
さらに、新年と天皇誕生日の「一般参賀」でも、二重橋を渡って宮殿の前まで行けますが、宮殿の中は、これまで一般の人たちには閉ざされていました。

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