転載開始
9月24日にパキスタンでのマグニチュード 7.7の地震と共に浮上した「地震島」について、「パキスタンでのクリスチャン追放活動の渦中で発生した大地震と共に海底から浮上した新たな島 」という記事で記しましたが、今日になって、その島を「宇宙から見た光景」の写真を見ました。
NASA の地球観測衛星1号( EO-1 )という地表を高解像度で観測する衛星によって撮影されたものが下の写真です。海の中に丸く写っているのが浮上した島。
▲ NASA 地球観測衛星1号による撮影。Universe Today より。
島の周囲の海域が白くなっているので、そのあたりを含めて、隆起した海底の面積は島の何倍かあるように見えます。
そして、この島の全体的な形状もパキスタンの国立海洋研究所の航空撮影により明らかになりました。
▲ パキスタン国立海洋研究所による撮影。Universe Today より。
高さは20メートル程度。大きさは記事によりまちまちですが、上のやや楕円形の長い部分は、200メートルと報道しているものもありますし、80メートルと報道しているメディアもありますが、右上のほうにボートのようなものがたくさんうつっていて、そのあたりからの比較で、大体の大きさはわかるように思います。
今回のポルトガルの島のように「浮上するもの」がある一方で、過去には水没していった数々の大地があり、中には文明圏だったと考えられる場所も数多くあります。
大西洋の海底で発見されたピラミッド
前回の記事、
・パキスタンの新しい島を見て、最近の「海底の異変」の場所を思い返してみました
2013年09月26日
の中では、最近、海で起きたいろいろな現象のことを記しまして、下の地図を載せました。
2010年~2013年までに In Deep で取り上げた海底に関係する異変の場所
上の地図の左下に「 2013年2月に失われた大陸と発表された場所」という海域を示しています。こういうものは、アトランティス大陸とか、そういうような伝説上の話と結びつきやすいのですが、しかし、伝説との関係はともかくとしても、「海底の文明跡らしきもの」が存在する海域は非常に多くあります。
今回は、大西洋のアゾレフ諸島というポルトガル領の海底で、ピラミッド形状の構造物が発見されたという報道をご紹介します。
下の写真は現地の報道からのもので、GPS によって映し出された、そのピラミッドのような構造物と思しきものの形状です。
▲ Terra より。
そして、こういうものが見つかると、すぐに下のような報道タイトルの記事が並びます。西洋の人々はアトランティス伝説がとにかく好きなようです。
▲ 海底ピラミッドの想像図。ポルトガルのメディア DN より。
この建物のようなものの規模は GPS やソナーなどでの解析では、わりと大きなもので、高さは約 60メートル、全体の面積は 8,000平方メートルにのぼるものだそう。
アゾレス諸島というのは、下の赤い星の位置にあり、9つの島々でなっています。
この中で、海底でピラミッドのようなものが見つかったのは、テルセイラ島とサンミゲル島というふたつの島の中間あたりです。
今回は、アメリカに住むポルトガル人の人たちのための報道メディア「ポルトギース・アメリカン・ジャーナル」からその記事をご紹介しようと思います。ところで、今回ご紹介する記事を見た時に、コメント欄の一番最初に下のようなものがありました。
海面下 40メートル!建設は氷河期の間に行われたのだと思います。 26000年前から 41000年前、あるいはもっと以前のサイクルに。しかし、誰によって? そして、もうひとつが日本の海にもあります。私たちはこの地球の最初の文明人ではないのです。
というようなことが書かれてあるのですが、まあ、いろいろな主張はともかく、この中に「もうひとつが日本の海にもあります」という響きが気になり、調べてみましたら、検索で行き着いたのは In Deep の過去記事でした。自分ではその記事を忘れておりました。
与那国島にある海底ピラミッドとされるもの
その記事は、3年以上前のもので、
・紀元前数千年前のものとされる与那国島にある海底ピラミッド
2010年06月26日
というものですが、 2008年に放映されたヒストリー・チャンネルというテレビ番組の内容を紹介した記事を掲載したものです。
▲ 上の記事より。
これは、ピラミッドだとか、あるいは古代の遺跡であると確定しているものではないのですが、琉球大学の木村政昭教授などを中心に人工物だとしての研究を進めているもののようです。
▲ 与那国島の場所。海洋政策研究財団 より。
この場所は「与那国島海底地形(よなぐにじま・かいていちけい)」と名づけられていて、Wikipedia から抜粋しますと、下のようなものです。
与那国島海底地形は、沖縄県八重山諸島与那国島南部の新川鼻沖の海底で発見された海底地形である。人工的に加工されたとも考えられる巨石群からなることから、海底遺跡と考える説もあり、この立場からは与那国海底遺跡、与那国島海底遺跡とも呼ばれる。
とあり、上のページでは、現在ある説として、
・遺跡説
・古代文明遺跡説
・石切り場説
・中世遺跡説
・自然地形説
・侵食説
があるそう。
このうちの「遺跡説」に関しては、海洋政策研究財団の2004年のニュースレターに木村教授の与那国島海底遺跡の現状、保護のあり方 というページがあります。
▲ 上のページにある海丘の断面図。
上の図で「海底ピラミッド」と明記していることが目を引きます。
そんなわけで、確定されていないものが多いわけではありますけれど、世界中に、海底の文明かもしれないものがあるということは事実で、その中には、ピラミッドのようなものも多々あります。
上のコメントの人じゃないですけれど、私たち現世人類の十数万年前歴史の間、あるいはそれ以前には知られていない多くの文明が確かにあったということはあるのかもしれません。
そして、多くは海に沈んでいく。
そういうサイクルが存在するのなら、今の私たちの文明社会も、そのうち水没していくのだという気もします。
それも、何万年とか何億年の時間の話ではなく、パキスタンの地震島が「数時間で出現した」ように、あっとい間に消えていくのかもしれないです。パキスタンの地震島はそのことを改めて教えてくれました。
つまり、「地球の変化は一瞬にして起きる」ということを。
というわけで、ここから大西洋の海底でピラミッドかもしれない形状が発見されたという記事です。
______________________________________________________________________________
Terceira: Subaquatic pyramidal shaped structure found – Azores
Portuguese American Journal 2013.09.19
アゾレス諸島の水面下でピラミッド形の構造物が発見された
アゾレス諸島にあるテルセイラ島の沖の海底 40メートルの深さで、水中のピラミッド構造物が確認された。この構造物は完全な形の四角状をしている。アゾレス諸島の群島は 1427年頃にポルトガル人によって発見された無人島だ。
最初に発見したのは、プライベートヨットの持ち主であるディオクレシアーノ・シルヴァ氏だ。
この構造物は約 60メートルの高さであることが推定され、この謎の構造物は、 GPS と、デジタル技術によって記録された。
▲ GPS による画像が集められている。
最近、ポルトガル考古学研究協会( APIA )の学者たちが、ポルトガル本土に人類が文明を築く以前からアゾレス諸島で人々は何千年も生活をしていたことをピコ島の検証での考古学的証拠によって同定していた。
その証拠とは、島にある古代のピラミッド形状の石の建造物群だ。それらの中には 13メートルの高さのあるものもある。それらの建造物は、夏至に太陽と平行になるように建築されているため、方向を示すために建設された可能性がある。
さらに昨年、考古学者たちは、アゾレス諸島のテルセイラ島で、数千年前のものと考えられるロックアートを発見したと述べた。
過去3年の間に、アゾレス諸島の9つのすべての島々に古代の考古学的遺跡の数々が確認されている。それらには、ローマ時代の碑文、カルタゴの神殿、洞窟芸術、そして巨石な建造物が含まれている。
転載終了