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「黒子のバスケ」事件渡辺容疑者 アニメの夢挫折しねたみ

人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる連続脅迫事件で、送検される渡辺博史容疑者
人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる連続脅迫事件で、送検される渡辺博史容疑者
Photo By 共同 

 人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる連続脅迫事件で、威力業務妨害容疑で逮捕された派遣社員渡辺博史容疑者(36)=大阪市東成区=が「アニメの専門学校に通っていたが1年で中退した」と話していることが17日、捜査関係者への取材で分かった。渡辺容疑者は事件で原作者藤巻忠俊さんを中傷していたが「面識はなかった」とも供述。自身が挫折したねたみを、漫画界での成功者に向けた犯行の可能性が強まった。

 捜査1課によると、渡辺容疑者は「約16年前に漫画やアニメのクリエーターを目指してアニメの専門学校に通っていたが1年くらいで中退した」と話している。供述によると、漫画やアニメ界での活躍を志しながら、途中であきらめたようだ。

 渡辺容疑者は一連の事件で、「藤巻忠俊が憎い」とネットの掲示板に書き込んだり、「祝福された人生を歩む藤巻と誰からも愛された経験のない俺」などと藤巻さんを誹謗(ひぼう)中傷する文章を含んだ脅迫文を各所に送付。自身が夢をかなえられなかった漫画界で、「黒子のバスケ」の単行本だけで累計発行部数が2300万部を突破するなどスター作家となった藤巻さんに、いつしか“ねたみの矛先”を向けるようになった可能性がある。

 同課は16日、渡辺容疑者の自宅を家宅捜索。「黒子のバスケ」の単行本1冊、同作が表紙だった「週刊少年ジャンプ」10月14日号や、昨年10月に上智大(東京都千代田区)に置いた硫化水素を作製するのに使ったとみられる住宅用洗剤のボトル、「硫化水素発生中」と書かれた紙などを押収した。同課によると、渡辺容疑者は硫化水素について「市販の住宅用洗剤と染料を混ぜて作った」と供述しているという。

 また、渡辺容疑者は一連の事件について「全部1人でやった」と話していることも分かった。報道機関や大手コンビニチェーンに届いた脅迫文や犯行声明では、「喪服の死神」と「怪人801面相」を名乗る2人の人物が登場。それぞれ標準語と「わしら」などの関西弁を使っていた。同課は捜査のかく乱を狙ったとみている。

 硫化水素入りの容器が上智大に置かれる直前、インターネットの掲示板に書き込まれた犯行声明が複数の海外サーバーを経由していたことも判明。このため警視庁は発信元を特定できなかった。

 ≪集まった報道陣に笑み≫渡辺容疑者はこの日午前、東京地検に送検された。?町署の駐車場に現れた渡辺容疑者はグレーのスエット姿。報道陣が集まっているのに気がつくと、うれしそうに笑った。無数のフラッシュを浴びながら車に乗り込むまで、笑みを絶やさなかった。

[ 2013年12月18日 05:30 ]

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