メルケル独首相、3期目の就任宣誓-大連立で欧州政策推進へ
12月17日(ブルームバーグ):ドイツのメルケル首相は17日、3期目の就任宣誓を行い、第3次メルケル政権が発足した。国内の強い基盤をてこに、欧州政策を推し進める。
社会民主党(SPD)との大連立合意にこぎ着けたメルケル首相は、欧州連合(EU)首脳会議を2日後に控えてベルリンの連邦議会議事堂で宣誓。首脳会議では銀行強化策をめぐる攻防が待ち受けている。
メルケル首相(59)は今までで最も強力な国内政治基盤を持って、国際舞台に戻る。2大政党が組んだ大連立政権はメルケル首相の欧州政策を反映し、国内政策ではSPDの方針を取り入れる。首相は18日に議会で欧州政策について演説した後パリへ向かい、首脳会議前にフランスのオランド大統領と会談する。
米ピーターソン国際経済研究所の上級研究員、ヤコブ・キルケゴール氏は電話取材に対し、メルケル首相がドイツ政治の「中枢を再び完全に独占した」と指摘。メルケル氏はドイツで最も人気のある政治家であり、SPDは「同氏を攻撃する政治要綱をもはや持っていない」と述べた。
連立与党は下院631議席のうち504議席を握り、メルケル首相の政権基盤は今までで最も強い。この日の下院採決では462議員がメルケル氏を首相に選び、反対は150人、棄権が9人だった。
メルケル首相はノルベルト・ラマート下院議長の前で、「ドイツ国民の幸福のために」職務を全うすると宣誓した。
記事に関する記者への問い合わせ先:ベルリン Tony Czuczka aczuczka@bloomberg.net
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更新日時: 2013/12/17 22:36 JST