【ジュネーブ=原克彦、ムンバイ=堀田隆文】小売業世界3位の英テスコは17日、インドで総合スーパーを展開するための許可申請を同国政府に提出した。大手財閥タタ・グループの流通企業に50%を出資する方針。世界の流通大手が同国でスーパーの展開に乗り出すのは初めて。インドで小売業への外資規制が緩和されたのを受け、成長市場の早期開拓を目指す。
テスコのマスターズ・アジア担当最高経営責任者(CEO)が同社のブログで明らかにした。テスコは2009年からインドで卸売事業を展開。今回、小売業にも進出する。新合弁の設置を目指す現地財閥タタ・グループとは、既に同グループのスーパーに商品を供給する提携関係がある。
タタ・グループのトレント・ハイパーマーケットは同日の声明で、合弁事業はまず同社がインドの西部や南部で展開する既存店舗を活用すると発表。インドメディアなどによるとテスコの投資額は1億1千万ドル(約113億円)にのぼる。
インドは12年9月、複数ブランドの商品を扱うスーパーなど小売業について、外資が出資できるよう規制を緩和。ただ、実際に承認を得られるかどうかについては警戒感も強く、これまで申請案件はなかった。テスコはこれまでに日本や米国から撤退、中国でも事業を縮小しており、インドで巻き返しを図る。
もっとも、インド当局の外資に対する投資承認の遅さは折り紙つき。テスコの申請が円滑に承認されるかどうかには不透明さが残る。印政府は外資総合小売業に対し、現地中小企業から仕入れ総額の30%を調達することを求めるなどいまだ厳しい条件を課しており、実際の出店までの作業が難航する可能性もある。
ファッション関連など自社商品のみを販売する単一ブランド企業の新規参入は既に活発。今年に入りスウェーデンの衣料小売り大手ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)や、同国の家具販売世界最大手イケアなどが進出を決めている。
テスコ、マスターズ・アジア担当、CEO、ハイパーマーケット、イケア
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