【羽成哲郎のぴーなっつ通信】「中国は韓国を先に属国化」 作家・河添恵子氏の新刊から

2013.12.16


河添恵子氏(12月5日、千葉「正論」懇話会 第46回講演会=千葉市中央区の京成ホテルミラマーレ)【拡大】

 日本では日中関係を二国間の問題として考えがちだ。しかし、膨張する中国は世界の至るところで摩擦を起こしている。他の国での中国の行動を知るのは日本にとっても参考になる。

 ノンフィクション作家の河添恵子さん(50)は短大卒業後、中国に留学して以来、中国と中国人の本質に目を向けてきた。これまで「中国人の世界乗っ取り計画」「豹変(ひょうへん)した中国人がアメリカをボロボロにした」(いずれも産経新聞出版)などの著作がある。

 5日に千葉市のホテルで開かれた千葉「正論」懇話会の講演会で、河添氏に講師を務めてもらった。河添氏は中国の設定した防空識別圏の狙いから始まって、日中関係の展望を約1時間半、語った。その内容はすでに報じた通りだが、ここでは、河添氏の最新刊「だから中国は日本の農地を買いにやって来る」(同)を紹介する。

 ミクロネシア、パラオなどの太平洋に浮かぶ島嶼(とうしょ)国は本来、親日国が多い。同書はおよそこう指摘する。

 「日本が尖閣諸島や沖縄にばかり目を向けている間に中国は金銭外交を仕掛け、インフラ整備要員やビジネスマンなどの身分で人民を送り込み、反日教育をひそかに進め、軍事交流をし、港湾を拡張し、資源覇権、海洋覇権へ着々と邁進(まいしん)している」

 ミャンマーのパイプラインやギリシャの港湾の実例も興味深いが、やはり朝鮮半島の分析が目を引く。

 中国と韓国の間には近親憎悪が根底に強く存在しているはずだが、「共通の敵が日本」で北朝鮮という「制御不能な不良国家」が間にあるため波風を立てないようにし、中国は経済弱体化の韓国から先に「属国化」する戦略に切り替えた−としている。

 19世紀末の日清戦争で日本が勝って朝鮮はいったん独立した。朝鮮半島はそれ以前、「1000年以上、中華帝国の属国」であり、「これからの5年で『南』から再び屈辱の時代」へ逆戻りすると予測している。

(千葉総局長 羽成哲郎)

 

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