最先端素材や部品は日本に引き離され、低価格の素材や部品は中国メーカーの猛追を受けるという厳しい環境に置かれている韓国。政府もこうした自国の弱点は認識しているようで、2020年に世界の素材・部品分野の輸出額で日本を上回るという計画をぶち上げたばかりだ。
果たして韓国が先端素材や部品で日本に迫ることは可能なのか。前出の勝又氏は「追いつくのは無理だろう」と即答する。
「日本の精密部品や素材の強さは、多くが中小企業が持っているものだ。しかし、韓国には日本のような分厚い中小企業群がない。また、日本は明治時代から営々として技術を磨いてきた歴史があり、ものづくりが尊いという考え方が根付いている。しかし、韓国にはこうした歴史もない」
朴大統領がいつまでもこのような韓国経済の現実から目をそむけ続けているようなら、砂上の楼閣はいつ崩れ去ってもおかしくない。